初☆全国高校eスポーツ選手権決勝進出!成立学園マルチメディア部

平均気温が冷え込んできた11月、東京都の赤羽駅から10分程に位置する成立学園高等学校(以下、成立学園)にて久々のeスポーツ部対面取材が叶いました~!!
学校にお邪魔するのは今回が3回目☆

過去の取材記事はこちら


パソコン向けのゲームを製作する同校マルチメディア部に作られたeスポーツ班が大会出場するようになってから、約三年。気づけば部員数は増えに増え、現在60名が加入しているという大所帯になっているそう!

そんな成立学園ですが、現在開催中の『第4回 全国高校eスポーツ選手権』フォートナイト部門で決勝大会進出が決まりました!

当日集まってくれた部員の皆さん!とっても明るくて賑やかでしたよ~☆
マルチメディア部は今成立学園で大人気。部員60名のうちeスポーツを楽しむ学生は45人も在籍しているそうです。(※写真は全て感染対策を行いながら撮影を行っています。)

11月に行われた全国高校eスポーツ選手権フォートナイト部門では、DAY1、DAY2と2グループで戦いが行われ、各上位20位までのチームが決勝大会への切符を手にしました。

DAY2で参戦した成立学園のチーム【赤点回避】は、5ゲーム中の平均順位を4.6位と安定の上位成績を収め、見事総合順位3位で予選通過!

リアルタイムで配信視聴していた編集部スタッフも、『これはただ事じゃないぞ…!?どんな逸材が成立学園に入ってきたんだろう』と興味津々(笑)。

っというわけで今回は、チーム【赤点回避】の1年生コンビにスポットを当ててお話を聞きました♪

取材日当日は選手の林くんがお休みだったため、相方の岩本くんと、仲良しの高木くんに助っ人に入ってもらいましたよ~!

岩本馨(かおる)くん/ヒサモトマチャミ(高1)、高木駿多くん(高1)

前半に岩本くん、後半で林くんのオンライン取材の模様をお届けします☆
チームとしての結束だけでなく、意外な共通点もありそうな二人。大会の裏話や普段の学校生活についても聞いてみました。それではどうぞ!(取材日:2021.11.24)

林くんに付いていったら決勝に行けました!

――早速ですが、全国高校スポーツ選手権、フォートナイト部門の決勝大会進出おめでとうございます!まずは予選の感想を聞かせてください。
「予選はとにかく疲れました(笑)。開始が11時で、16時半くらいまでかかって…。」
――5時間!!確かに長丁場でしたね~!(笑)1試合毎に休憩を挟めるとはいえ、緊張感を保ちながら長時間試合に挑むのは神経がすり減りそうです。
「緊張はしていませんでしたが、やっぱりみんな強いですね。基本的には僕の力というより相方の林くんが上手いので、彼に付いていけば大丈夫と思って挑みました。(笑)自分自身は全然強いと思っていないです。」
――毎試合の終盤でちゃんと2人とも残っていたのが印象的だったので、決して岩本くんの実力も劣らないと思うんですが…。林くんの方がレベルが高いということなんでしょうか?高木くん、岩本くんのフォートナイトの腕前をどう思います?
「俺よりは上手い位です!(笑)」
――(笑)。予選大会前はチームでの練習時間をどのくらい設けたんですか?
「デュオは実質3回くらいしか練習できてないんです。」
――えー!それであのチームワークはさすがですね!総合順位が確定した瞬間には喜びが大きかったですか?
「いえ、それはあんまり(笑)。総合ポイントを試合毎に確認してたので、予定通りでした。」

生存第一!フォートナイトで生き残る秘訣

――平均順位もポイントも、予選5試合すべて10位以内でしたもんね!(笑)。安定して順位を保つために意識していたことはありますか?
「生存第一にして、終盤だけ戦うようにしていました。」
――言うのは簡単かもしれませんが、それが出来ないからみんな脱落するんだと思います。とにかく生き残るっていうのが秘訣だったんですね。ご家族は応援してくれました?
「大会のことは伝えていたんですが、いつも通りでした(笑)。頑張ってとは言われましたよ。」
――隣の高木くんも配信見て応援していました?
「いえ、寝てたら終わってました。」
「え、ほんとに?!(笑)」

フォートナイトは中毒性があるんです!!

――岩本くんのフォートナイト歴を教えてください。
「中学二年生の終わりからです。友達と一緒に始めました。ハードはニンテンドースイッチからスタートして、PCで始めたのは中三の初めくらい。自作でPCを組みました。」
――PCを自作してたんですか!すごい!
「いえ、実際は友達に作ってもらいました(笑)。」
――なるほど(笑)。初めて触ったゲームもフォートナイトだそうですね。今他にも遊んでいるゲームはあります?
「APEXとVALORANTです。腕に自信があるかと聞かれたらそうでもないんですけど…。」
――FPSが好きなんですね。上手くなるためにどんな練習をしてきました?
「上手い人のプレイとかを見て、どういう立ち回りをしているのか学びました。」
――YouTubeとかでプレイ動画を見る感じでしょうか。好きな配信者はいますか?
「Tayson(テイソン)とか。日本人で参考にしているプレイヤーは相方の林くんです!(笑)。」
――身近にお手本がいるのは良いですね(笑)!Taysonはヨーロッパの選手ですね!強いプレイヤーの動画って、初心者が見てもすぐにマネできるものではなさそうなんですが、その辺りはどう思います?
「最初は初心者向けの動画が良いと思います。慣れてきたらプロの動画を見て自分でも試していました。同じ通りにするにはどうすれば良いか、大体こういう考えで動いているのかなって自分でやってみて上達していくんだと思います。」
――対戦で負けてしまった時などはモチベーション下がりますか?
「下がります。それもあって30分くらいでフォートナイトは止めて違うゲームにいっちゃう。本当はすごく飽き性なんです。続けてずっとやってられない。でも違うゲームで負けたらまたフォートナイトに戻ってきます。ストレスたまるけどやっちゃう。中毒ですね(笑)。」
――フォートナイト中毒(笑)。どうにも戻ってきてしまう魅力があるんですねぇ!
「やっぱり爽快感があります。敵を倒した時が楽しいですね。」

自称飽き性の岩本くんですが、空手を小学校から中学校まで約6年ほど続け、黒帯にまで上り詰めたそう。曰く、『黒帯になったら辞めて良いよ』というお母さまの言葉があったのだとか(笑)。休日は中学時代の友達と二人でフリータイムのカラオケが一番の楽しみだそうです。多い日は5時間程ぶっ通しでカラオケにですって。いや~青春を楽しんでますねー!

決勝大会は最後まで生き残りたい

――では最後に、12月19日に行われる全国高校eスポーツ選手権の決勝大会に向けて意気込みをどうぞっ!
「頑張りたいです。最後まで生き残りたいですね。正直、吹田高校の強い選手には当たりたくない気持ちがありますが…。」

――確かに!同じく予選で戦った吹田高校はEpic Gamesの公式大会(FNCS※)でアジア上位の成績を収めている選手がいますね。ぜひ生き残りをかけて頑張って下さい!

※FNCS(Fortnite Champion Series)はEpic Gamesが主催するフォートナイトの公式競技大会。
FNCSはシーズンごとに開催され、各地域のチャンピオンが決勝大会に進みます。アジアエリアだけでも賞金は1000万円以上となっており、上位選手は常に注目されています。


続いては、岩本くんの相方Tyerlax(チェルラックス)こと林立一朗くん(高1)にオンライン取材した模様をお届けします♪

1桁順位まではいけると確信していた

――今回の大会、予選ではどんな気持ちで臨んでいましたか?
「基本的に立ち回りも安定して、キル数も考えつつ…という感じで最初から作戦を立てていました。」
――なるほど!岩本くんは『とにかく林くんに付いていけば間違いないと思って戦った』と言っていましたよ。
「(笑)。順位1桁までは確定で行けるという自信がありました。」
――作戦はばっちりハマったという印象です。しかし大会前はデュオの練習をほとんどしなかったとか?
「前日に少し。やらなくても決勝は行けるかなって(笑)。息は合っていたと思います。」

公式大会と高校生大会のレベル差はある?

――林くんは公式大会も積極的に参加していた経緯がありますよね。今回高校生大会に初参戦して、公式との違いは感じましたか?
「フォートナイトを一時期ガチで取り組んでいたので、公式大会はその頃出ていました。大会自体にはそれで慣れたという感じです。やっぱり高校生に限定するとレベル差がだいぶ違いますね。」
――それは、公式大会に比べるとプレイヤーのレベルが低いという意味ですよね。実際、実績のある高校生プレイヤーがこういった大会には出場を迷うという声も聞いたことがありますが、それはどんな理由からですか?
「一番は実績にならないからだと思います。高校生大会にもよりますが、『STAGE:0』の方は強いプレイヤーも結構出ていますね。」
――なるほど。名前が一部でも有名になってくると、決勝がオフライン戦だった場合そこが顔出しするタイミングかどうか計りかねるという話も聞いたことがあります。今は配信やTwtterなどでプレイヤー自身がフォロワー数を持っているので、皆自分の魅せ方をとても考えているんだな~と感心したんですよ。
「今回の大会に出ている有名な選手も、多分純粋に楽しむために出場しているんじゃないかなって思います。」
――『STAGE:0』は2019年から、『全国高校スポーツ選手権』では2021年度からタイトルが採用されていますが『STAGE:0』の方は初期からランキング上位の選手が出場していたイメージがありますね。『全国高校~』の方も、今後大会知名度が上がるにつれて強プレイヤーの参加がどんどん増えていきそうです。

スイッチカップでアジア1位の友達と毎日プレイ

――フォートナイトをガチでプレイしていた…という時期は、チームに所属していたんですか?
「はい。半年くらい前まで所属していました。毎日スクリムがあって、結構大変でした。その頃の公式大会ではアジアで2桁順位を7回くらい獲りました。」

――それはすごいですね!!林くん、初めて遊んだゲームは何ですか?
「最初はニンテンドーDSのマリオブラザーズです。友達とゲームをするのが日常でした。ポケモンとかもずっとやっていましたね。」
――ゲ-ムが日常に溶け込んでいるタイプですね!
「サッカーをやっていたので、スポーツゲームも結構やっていましたよ。野球ゲームやウイイレ、FIFAもプレイしていました。」
――フォートナイトはいつから?
「ニンテンドースイッチで始めたのがチャプター1シーズン5くらい。PCではチャプター1のシーズン10くらいからでした。最初は友達に誘われたんです。その子は中3で今でもスイッチでやっていて、スイッチカップっていう公式大会でアジア一位になってるんですよね(笑)。今でも毎日フォートナイトで一緒に遊んでいます。」
――中3でアジア一位のお友達がいるんですか!末恐ろしいですね…!

長丁場の試合ではいつもお菓子を頬張っているという林くん。いつも決まったお菓子ですか?と聞いたら、『飽き性なのでワ―ッと一気に食べるブームが過ぎ去ると次のお菓子に移ります』と教えてくれました。今はアルフォートがお気に入りだそう。
小学校時代にサッカーのクラブチームに6年、中学の部活でもサッカー部を経て『疲れちゃったなぁ』となり、高校ではサッカーをしない選択をしたそうですが、実はガチガチのスポーツ少年だったんですね…!

――林くん、自分はどんな性格だと思いますか?
「とても飽き性です(笑)。色々なゲームをやってきたけど、全部クリアまでしてしまうと飽きちゃう。でもフォートナイトだと飽きないんです。なぜか飽きずにやれている唯一のゲームですね。」
――どうして飽きずにプレイできるんだと思います?
「楽しいし、同じことの繰り返しじゃなくパターンが無いので、強くなれると思えたゲームですね。」
――飽きっぽいという自負がある林くんを夢中にさせる魅力があるんですね~!フォートナイトで強くなるために大事な事ってなんだと思います?
「一番大事なのはとにかく楽しむことだと思います。だんだん敵を倒すのが楽しくなってきて、やめられなくなるんです(笑)。いつも大体20時~23時くらいまで毎日フォートナイトをしていますよ。そして飽きないことを目標にしています(笑)。」
――本日はありがとうございました!決勝大会もぜひ頑張って下さいね!
「ありがとうございました!」

取材に参加してくれた3人とも茶目っ気たっぷりで、笑いのセンスも高そう。きっと普段から面白いことを探しては友達同士で笑って過ごしているんだろうな~!なんて想像できる明るい雰囲気が印象的でした。

『飽き性』という意外な共通点があるつつ、フォートナイトはやめられないと魅力を語る【赤点回避】の二人。決勝大会でもビクロイ目指して頑張ってほしいですね!

また林くんから話題に出た、公式大会と高校生大会におけるリアルな視点も聞くことが出来て新鮮でした。全国高校スポーツ選手権のフォートナイト部門決勝大会はもう目前☆どんな結果になっても、選手それぞれ高校時代の貴重な思い出に残ることは間違いなさそうです!

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