「たくさんの恩がある」半田工科高校 eスポーツ×自然科学部

今回は『第4回全国高校eスポーツ選手権』に出場しロケットリーグ部門のブロック決勝に進出した愛知県立半田工科高等学校(以下、半田工科高校)から、この春卒業した3年生のかけみくんと1年生の渡邉くんにオンライン取材させてもらいましたっ♪

都市工学や建築デザインを学ぶ建設系学科と、昨年度からロボット工学科が新設された機械・電気系学科が存在する半田工科高校。
3年を通して今後日本技術の柱となっていく産業人材を育成している学校なんです。

同校では2020年の2月ころからeスポーツ活動を開始しているのですが、どうやら【eスポーツ部】としてではなく文化部の一つと合体しているとか。意外とも言えるその部活動とは…?

全国大会を経験した生徒たちがチームゲームを通して得たものなど、卒業を前に振り返ってもらいました。それではどうぞっ☆(取材日:2022.2.25)

写真左から…かけみくん(高3)、渡邉くん(高2)※2021年2月時点の学年表記です

eスポーツ部が【自然科学部】と合体!?

――本日はよろしくお願いします。早速ですが、お二人は何部の所属になるんですか?
「eスポーツ部としての活動もしているんですが、元々は自然科学部です。人員や活動環境的に、eスポーツをするなら自然科学部が適任ということで任されたような感じです(笑)。」
――あまり聞いたことが無いんですが、自然科学部ってどんなことをするんですか?
「主に畑の食物を育てています。育てた食物を実際に調理して食べるという活動です。」
――栽培をしているんですね。自分たちで育てた食物を調理できるのは楽しそうです!

半田工科高校は1年生の時に総合学科で学び2年生からより専門性に特化した学科へ分かれる仕組みだそう。
渡邉くんは自動車整備士を志しており、機械科に進む予定とのことでした。3年生のかけみくんは電気科で学んでおり、卒業後は就職予定。「人の役に立ちたいという気持ちから、『電気』に関わる仕事が身近だと考えて選んだ」と話してくれました。

仲間を信頼することを覚えた

――お二人はロケットリーグを中心に練習をしていたんですよね。eスポーツを通して成長したと思うことはありますか?
「実際にインターネットで繋がった人と戦うので、チーム内で密にコミュニケーションを取っていました。それが勝ちやすさに繋がったと思います。」
「やっぱりeスポーツって3対3のチーム戦なので、時には一緒に戦っている戦友を信頼して、時には自分が前に出るというような、仲間を信頼しあうという面において成長できたというか…。より信頼関係を築く過程を体験できたのが良かったです。」
――二人とも他者とのコミュニケーションにおいて成長を実感しているんですね。
「日常生活だと、普段APEXをやるんですが戦略的にプレイできるようになりました。『やるんだったら勝ちたい』という意識を持つようになりました。」
「友達とゲームする時も、環境を見てどういう風に動くか情報共有するようにしています。」
――なるほど、他のゲームをプレイする上でも良い影響があったみたいですね!渡邉くんはどんなゲームで遊ぶんですか?
「自分でプレイするのは車のゲームがほとんどです。車が好きなので…(笑)。」
――今後、チームゲームやeスポーツの活動については続けていきたいですか?
「今後この学校がロケリ以外でも新たなeスポーツをやるのであれば
積極的に応援しようかなと思ってます。」
「先輩が卒業するとメンバーが足りなくなるので、また人数が揃ったらロケリの大会を目指したいです。目標とするなら、予選ブロック決勝を越えたいですね。」

初戦で敗退するかと挑んだがまさかの決勝ブロックに

――第4回の高eではロケットリーグ部門の予選でブロック決勝まで勝ち残りましたよね。大会を振り返っていかがですか?
「初戦で敗退するかと挑んだ結果、決勝ブロックまで進むことが出来ました。その過程で対戦したチームは自分たちと同じレベルだったので、拮抗した試合を行うことが出来てとても楽しかったです。」
「大会参加初めて同じ年齢の人たちとやりあえたのがとても楽しかったです。」

大会で印象的だったことといえば…と二人が笑ながら教えてくれたのが、顧問の先生の話題。
まだ経験も浅いチームなので、恐らくすぐの大会で連勝はしないだろうという目算だったようです。大会当日にご家族とスーパーへ買い物行く予定を組んでいた先生でしたが、予想とは裏腹に1回戦、2回戦…とチームは勝ち進んでいきました。
学校の教室から回線をつないで大会参加していた為先生は途中退席ができず、あれよあれよという間に決勝まで勝ち上がって結局買い物に行けなかったそうです。喜ばしくも思いがけない事態に、家族へ平謝りしていたという先生の姿が生徒たちにとっては「最高に面白かった」そう(笑)。

ロボット競技大会での思い出

――かけみくんはロボット競技大会※にも参加したそうですね。感想を聞かせてください。

※愛知県工業高校生ロボット競技大会

「ロボット競技大会は2年ごとに課題が変わるんです。2今年(2021年)は『CLIMB & FLY』というものでした。山登りをモチーフにして、2台のロボットを使い旗を立てたりフリスビーを投げたりするんです。」
――聞いてだけでもかなり専門的な知識や技術が必要になりそう…。結果はどうでしたか?
「事前準備が足りず予選敗退してしまいました…。他校の発表も見たんですが、見た目や軽量化に重点を置いているものもあり多種多様で驚きました!」

沢山の「恩」がある。本当に感謝しかない

――かけみくんは3月で卒業ですが、半田工科高校で過ごした3年間を一文字で表すとしたら?
「『恩』だと思います。先生や両親、先輩方に恩がいろいろあります。eスポーツを経験したことは、人生に大きな変化があったとは言えないけど、新鮮な刺激がありました。ワクワクしたし、先生にもいろいろしてもらって良い思い出でした。」
――先生方が聞いたら泣いてしまいそうな言葉ですね。
「学校生活を振り返ると、最初から最後まで先生たちの助けがありました。本当に感謝しかないです。」
――渡邉くんは1年を振り返っていかがですか?
「第一希望だったこの高校に通えたのが一番印象深い出来事でした(笑)」
――お二人とも、ありがとうございました!

いかがでしたか?

かけみくんは『簡潔に言うと』という口癖があるように、自身の言葉をまとめて簡潔に話すのがとても上手な印象でした。渡邉くんは熱烈な車好きというのがとてもよく伝わってきます(笑)。

顧問の先生の話によると、現在eスポーツの活動をする生徒は自然科学部の所属だけではなく、先生が個々に把握をしているそうです。

半田工科高校の生徒で過去の高校eスポーツ大会『STAGE:0』に出場していた生徒がいたそうで、生徒会主任の先生が部活化を推進した結果、まずは【部活】という形の前に【コミュニティ】という形に落ち着きました。

そのためPC設置場所には自然科学部の部員以外も出入りしながら都度、大会参加を目指しているそうです。学校としてもeスポーツの可能性を考えながら継続的に検証されているので、より生徒の希望に沿った形になっていきそうですね。

専門分野に精通している生徒たちがeスポーツにも集中したらどんな進化をもたらすのか、今後もとても楽しみですね!

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