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《金曜連載/第5回》17歳でプロeスポーツチームの代表になった僕は人生の軌跡に何を思うのか。「僕が“黒まめ”になったわけ~高校生 後編~」【全16回】

◆ 永田 大和
宮崎県を拠点に活動するマルチプロゲーミングチーム「Fiveness Esports」の代表。”黒まめ”の愛称で親しまれ、高校3年生だった2020年1月にはレインボーシックスシージのトーナメント大会「Fiveness JapanCUP」を主催し成功を収めた。”現役男子高校生が1人で、400人以上が出場したeスポーツの大会を開いた話。”などnoteでも自身の体験を発信し注目を集めている。

どうも、黒まめこと永田大和です。

前回は、選手としての限界を察し、運営に回ることを決意したところまででしたね。

今回はその続きです…

1.とりあえず格好から入ってみた。

運営って言ったってなにをすればいいのか、私には如何せん理解できませんでした。

その頃は、eスポーツをビジネスとして捉えていないので尚更です。

漠然と、選手が頑張って、スポンサー付けるんやろなぁ…

程度にしか考えていませんでした。大マジです。

ただ、流石に業界の知識もなくチームの運営などできるわけも無い。

とりあえず格好から入ることにしました。

まずは有名なビジネス書、自己啓発本を読み漁ります。

と言っても、読んだ本はスポーツビジネスや、eスポーツに準ずるものでは無く、まさかのFXや、株式などの投資関連でした。

なぜか?私は楽してお金を稼ぎたかったのです。

所謂不労所得というやつ。

俺は投資で一発当ててやる!なんて息巻いたはいいものの、3週間で挫折しました。

面倒臭かったし、覚えることも多いし、結局、常に株価の動きをチェックしたり、ファイナンス系に強くなければいけなかったりと、正直やる気を無くしたんですよね。

しかし、私が幸運だったのは、曲がりなりにも、”ビジネス”というものに興味を持ち、eスポーツチーム運営にあまり関係ないもので挫折を経験したことでしょう。

まず

どんなビジネスであれ、覚えることは膨大で、かつ楽にお金を稼ぐことは難しいということを知りました。

結局、成功者たちのあの笑顔の裏には、歯を食いしばって、這ってでも生きてきた努力の結晶が隠れていたのです。それを齢17で知れたことは幸運でした。

また、楽に稼げると謳われている投資ですらこれなのだから、俺が歩むeスポーツという世界は茨の道なのだろう。と覚悟も持てました。

それに

ビジネスというものに興味を持ち、尚且つ最初が投資だったため、キャッシュフローを知る機会に恵まれました。

投資の世界ではお金にお金を稼がせるというのが常識らしいので(知らんけど)、お金の流れを勉強できたんですよね、最低限にも満たない知識でしたが、なんと無くの感覚はそこで掴めた気がします。

この挫折のために費やしたと言っても過言では無い2週間。

知識面では最低限も取り入れることは叶いませんでしたが、こと意識においては、グッとビジネスの方に引っ張られました。

それはつまり、覚悟を持ったということです。

覚悟とは?

このチームに墓を埋める覚悟です。

2.はじめの一歩

さて、副代表として最初の仕事は、宮崎県内でeスポーツに興味を持ち、活動している人を探し出し、接触することだと私は考えていました。

とりあえず大人の考え、力をかりたかったんだと思います。

最初に接触したのは宮崎県eスポーツ協会の佐藤さんという方でした。

Twitterで軽くやりとりをして、会うことになった私は、最大限の警戒をしてその場に臨みました。

この人と共同歩調をとっていいのか、利益はあるのか、なにを思い、考え、この業界にきたのか。

とにかくありとあらゆる想定をして、最初のキーマンと接触したのです。

私のその警戒は無駄ではありませんでした、佐藤さんが不利益をもたらすような人では無く、信用できる人だと判断できたからです。

決定的な根拠があるわけではありませんが、話しているうちに絆されたんだと思います。良い意味で。

さて、初の協力者を得た私は、とにかく何かをしたいと考えていました。

この業界に僅かでもいいから爪痕を残したい、最初の一歩を踏み出したい。

そこで私が考え出したのは3つのアクションでした。

【1】宮崎県を活動拠点にしてしまう

まだ宮崎拠点を名乗っていなかった頃、全国的に今ほど特定の地域を活動拠点として謳っているチームはありませんでした。

むしろ私たちが起爆剤なのでは?とすら思っています。

何にせよ、宮崎県という地域密着型のチーム運営形態は、珍しさもあり、妙案だと考えたのです。

早速私は代表に進言、最初は一蹴されましたが、根気よくメリットを説明し、首を縦に振らせました、最後は代表もノリノリでしたね。

【2】宮崎でオフラインイベントを開催する

当時、国内において頻繁にオフラインイベントを開催するチームはそう多くありませんでした。

そこで私は、地域密着型という強み、つまりはフットワークの軽さを活かし、短いスパンでオフラインイベントを開催してやろうと考えたのです。

それは案外簡単に叶いました、佐藤さんがオフラインイベントに出演しないかという提案をしてくれたのです。

そこから、佐藤さんと共に企画、運営をこなし、最初のオフラインイベントで約30人のお客さんが来てくれました。

チーム結成からわずか2ヶ月でオフラインイベント開催まで漕ぎ着け、スポンサーもついてた、しかも大会で好調だったFivenessは、当時大きな注目を集めました。

今考えても、怖いくらいに物事が進んでいた印象があります。

【3】大会を主催する

地域密着という強みを活かし、宮崎県の特産品を賞品に盛り込んだ異色の大会をしようと考えました。

それは結局、当時のFivenessでの開催は叶わず、私が代表になったときに開催しましたが、大成功だったと言えます。

ここに関しては連載一回分を使って深掘りしますね。

とまぁ、その3つのアクションを、はじめの一歩にしようと考えていたんですよね。

結局、はじめの一歩になったのは1と2だけでしたが、今のFivenessにとって欠かせないものだったと思います。

その二つが成功しなければ、もっとロースピードでこの業界を歩んでいたことでしょう。

勘違いしないで欲しいのは、この頃の私には知識が十分にあったかといえば、決してそうでは無いということです。

勿論常に勉強はしていましたが、今ほどビジネス的な思考はできていませんでしたし、そもそも利益を得ようとすら考えていませんでした。

そんな私でも、思いつき、実行し、成功させられた。

知識なんていつの間にか身についているものです。

しかし、経験は違う。経験だけは誤魔化せない、やったらやっただけ、如実にその事実が浮かび上がる。

もし、eスポーツに限らず何かを為そうという人がいたら、とにかく何かに挑戦することをお勧めします。

もし私があの日、あの時、引き腰であったなら、恐怖や、責任感に押しつぶされ実行していなかったら?

ifを考えることにさして意味はありませんが、考えてみるととても怖いです。

あの時行動したからこそ、今がある。

皆さんにもはじめの一歩を踏み出して欲しいです。

3.忘れちゃいけない学校生活!多忙と青春

eスポーツのことばかり話していましたが、学校を疎かにしてたわけじゃ無いですよ?

特に生徒会は男手が圧倒的に少ないので、力仕事は大体回って来てました。

それにeスポーツで何かを成すたびに書類の作成スキルやら、後輩への指示だしやら、企画やらのレベルが上がっていくので、なんかやらなくていい仕事までやってた気がします。

楽しかったので別にいいんですけどね。

晩夏の頃でしょうか、あの頃が一番青春を謳歌していた気がします。

学校では文化祭の準備で毎日21:00くらいまで仕事をし続け、放課後はeスポーツ、土日は生徒会の仕事や部活。勿論彼女と出かけたり友人と遊ぶ時間もしっかり確保しました。

勉強はからっきしでしたが、自分には他の高校生と比べて圧倒的な経験値があるし、就職も何とかなるだろ。と思ってたら、何とかなりました(この経験値に関しては、上京してから自信と共に崩れ去ります)。

夏休みのうちに、都内のゲーム会社のインターンに参加、アシスタントプロデューサーとして内定を得ていたのです。

なので、夏休みが終わった後は赤点さえ取らなければ(留年しなければセーフ)という状態だったので、心置きなくeスポーツの仕事と学校生活に時間を割くことができました。

早めに内定を取ったのも、そうした狙いがあったからなのですが、上手くいって良かったです。

大学に行く気がなかった私は、死ぬ気で高校生活を楽しみました。

本能的に理解してたのです、人生で3年間しかない高校生活を楽しまなかったら死んでも死にきれない。と

その判断は正解だった訳ですが。だからこそ、

今から高校生になる人や、プロを目指してゲームにしか打ち込まない人に聞いて欲しいのです。

(大学行ってないから)大学は知らんが、高校生活は死ぬ気で楽しむべきです。

結局、高校生活が充実していないと就職で苦しむし、大学受験も苦しむと思います、事実そういう奴らを見てきました。

プロゲーマーになるからそういうのは必要ないと考えているかも知れませんが、プロになってそれだけで生活していける確率は限りなく低いです。

それなら、しっかりと学校生活を楽しみ、自分の選択肢の幅を広げておくべきだと思うのです。

なにを仕事にするとしても、最低限の知識というものは必要で、知識以前にコミュニケーション能力が必要です。

そればっかりはゲームよりもリアルの方が効率的に習得できます。

乗り気じゃ無いのなら、尚更本気で取り組むことです。

本気で取り組めば早く終わるし、本気になれるということはそれはもう”楽しい事”になっている筈です。

何故ここまでしつこいかというと、そもそものコミュニケーション能力が低く、一緒に仕事をするとか企画をするとか、それ以前の人が多すぎるんですよね、この業界。

ある程度の年齢の人になってくると、まぁ稀ですが、少し年齢層を下げると割と地獄絵図です。

だからとりあえず、学校を楽しみましょ。

それが結局、eスポーツにも活きてきます。

どうだったでしょうか、後編。

実は高校生編、終わらなかったので、次は高校生編 終編 とさせてくださいw

ごめんなさい!!

終編は文化祭〜宅習期間です。

その次は卒業編ですかね。

まさかの5編という超大作になってしまいました。

自分で思っていた以上に濃厚な高校生活だったぽいです。

それと、eスポーツ系の出来事は、その出来事毎に掘り下げていく予定ですので、お付き合いください!

それでは!!!(第5/16 完)

▶︎ note:黒まめ / FVS代表
▶︎ Twitter:永田 大和 / FVS代表
▶︎ HP:Fiveness Esports

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