18歳なのに中身は40代!?世界大会で17位の異端児KNIGHT選手にインタビュー!

初の海外大会『EVO 2022』ラスベガスの舞台へ

――今回はアメリカで行われた世界大会『EVO 2022』から戻ってきての取材ということで、改めてありがとうございます。帰国後の疲れや時差ボケなどは残っていますか?

KNIGHT選手「飛行機に乗ったタイミングのおかげかもしれないですが、行きも帰りも時差ボケはなかったですね。大会も万全な状態でした。」

――海外渡航や海外の大会に出場するのは初めてだったんでしょうか?

KNIGHT選手「初めてですね。飛行機も初めて乗りました。」

――初海外でしっかりパフォーマンスを発揮できるのは凄いですね。

KNIGHT選手「初参加の『EVO』でTOP8入りした選手も過去にはいたので、自分もTOP8か一桁順位までいきたかったですね。TOP9位タイになればもう一回配信に映ることができたので悔しいです。」

――ちなみに、英語は喋れるんでしょうか?

KNIGHT選手「全然喋れないですね(笑)。単語と単語の間で区切って雰囲気で聞き取ることと、英文を読んだりすることは少しできるんですが、喋ることが全然できなくてちょっと困りましたね。ジェスチャーと翻訳アプリを使ってなんとかコミュニケーション取っていました。」

――コミュニケーション能力高いですね!初の海外ということですが、不安はなかったのでしょうか?

KNIGHT選手「行く前は不安ではありましたが、前日になったら吹っ切れましたね。不安感などは特になかったです。」

――初海外でそれは凄いですね!では、日本とアメリカでのカルチャーギャップはありましたか?

KNIGHT選手「とにかく米が食べたかったです。あとハンバーガーに付いてくるポテトの量が予想以上に多くて、ほぼポテトがメインみたいな感じだったのが印象に残っています(笑)。」

――米が恋しくなるのは日本人ならではって感じですね。

実地経験者にしか分からない大会への対策

――EVOを含め、トーナメント戦形式の大会では長丁場になりますよね。

KNIGHT選手「待っている間がすごく疲れますね。今までは大会にはリュックを背負って行っていましたが、今回はキャリーカートのようなリュックを引っ張れるような物を買って疲れを軽減させていました。」

――キャリーカートは良いアイデアですね!長時間の大会中に他にも身体の不調を感じることはあるのでしょうか?

KNIGHT選手「立ちっぱなしかずっと歩いている状態が続くので、腰と足の裏がすごく疲れますね。僕は普通のスニーカーで行っちゃったんですけど、ランニングシューズなど、しっかりとした靴の方がいいかなって思いました。」

――実際に参加しないと見えてこない問題点は多そうですね。コンディショニングを整えるために対策していることなどはありますか?

KNIGHT選手「どこのオフライン会場もエアコンがかなり効いているので、のど飴を持っていくようにしています。特に『EVO』では日本と比べ物にならないくらいエアコンが効いていて正直寒かったです(笑)。寝る前ものど飴をなめて、マスクを付けて寝るようにしていましたが、運が悪かったら風邪を引いていたと思います。会場に行くときは1枚軽く羽織れる物を持っていくと良いと思いますよ。」

PS4版での開催についてどう思う?

――今回の『EVO』はPS4版を使って開催されましたよね。現在『ストV』はPC版が主流ですが、KNIGHT選手は普段はどちらでプレイしていますか?

KNIGHT選手「以前はPS4でしたが、今はPCでプレイしていますね。」

――PS4版での開催が発表されたとき、批判やモチベーションが下がったという声も少なくありませんでした(※)。『EVO』のような大規模な大会でPS4版を使用することに対してどう思っていますか?

KNIGHT選手「僕はどちらを使用することになってもあまり気にしないですね。もちろんPCでプレイできたら一番良いのですが、大会を開催してもらえるだけでありがたいので!」

(※)『ストV』はPC版の方がPS4版に比べて入力から画面に反映されるまでの時間が短い。そのため反応速度を要する場面が多い本作はPC版の方が適していると考えられることが多い。

――『EVO』出場が決まってからはずっとPS4で練習していたのでしょうか?

KNIGHT選手「近所の強いプレイヤーを家に呼んでPS4で対戦しつつ、オンライン対戦はPCでプレイしていました。ネット対戦をPS4でやるとPC版と感覚が違いすぎるので。」

――PS4版で特別練習したことは何かありますか?

KNIGHT選手「反射神経を要求することを習得するには時間が足りないと思って、まずはコンボをミスしないように練習しました。加えて、起き攻めを絶対ミスせずできるようにするっていうのをずっとトレーニングモードで練習していましたね。相手の前ステ(前ステップ)を止める練習などは少ししか練習してないです。」

海外プレイヤーとの直接対決

――海外のプレイヤーとオフライン対戦する機会は多くはないと思います。海外選手に対して萎縮したりや緊張したりすることはなかったのでしょうか?

KNIGHT選手「いつも通り対戦できたと思います。しかし、最後の試合となったProblem X選手との試合は、1ラウンド目で想像以上に相手が強いことが分かりプレイが崩れてしまいました。何というか、ただ前歩きをしているだけなのに独特な圧のようなものがあったんですよ。その影響もあってか、良くない負け方しちゃって悔しかったですね。」

――これまでにたくさんの方と対戦してきたと思いますが、負けたくないライバルはいますか?

KNIGHT選手「自分と同年代であるしとね君や、にゃんぴさんには負けたくないですね。」

――では、目指しているプロゲーマ―像ってありますか?

KNIGHT選手「クラハシさん、ももちさん、シンガポールのプレイヤーXianさんですね。この三人を融合した最強プレイヤーになりたいって思っています。」

――それぞれを挙げた理由も教えてください。

KNIGHT選手「クラハシさんはストイックな部分などゲームへの取り組み方が好きですね。(※)」

(※)クラハシ選手は『ストII』を中心にプレイするレジェンドプレイヤー。勝つことにこだわる姿勢は、彼がモデルのキャラクターが登場する漫画『ウメハラ FIGHTING GAMERS!』や、因縁のプレイヤーとの対談・10本先取イベントなどでも存分に披露されている。

――『ストII』のプレイヤーを挙げられるのは少し意外です!では、ももち選手、Xian選手についてはいかがでしょうか?

KNIGHT選手「ももちさんとXianさんは一人でずっとトレーニングモードで練習していて、それで大会で勝っているという話を聞きました。僕は三重県在住でオフライン対戦ができる環境があまりなく、境遇が似ているなって感じましたね。加えて、Xianさんは個性的なキャラクターを選ぶところも好きですね。」

――最後に、直近のプレイヤーとしての目標を教えてください!

KNIGHT選手「プロライセンスを取得したいですね。あとは同年代の人には負けたくないです!」

――本日はありがとうございました!

以上、KNIGHT選手インタビューでした。意外な一面や、経験者ならではの海外大会のエピソードなど、ここでしか聞けない内容が盛りだくさんでしたね。

若干18歳にして世界大会で活躍をするKNIGHT選手ですが、趣味やゲームへの愛を語り出すとまるで40代なのではないかと錯覚するくらいクセが強い一面も。若者らしい軽妙な語り口と元気、年齢とギャップのある趣味嗜好、そして確かな実力と熱意など、個性に溢れていました。その魅力で幅広い世代に愛される存在になっていくのではないでしょうか。

この記事をきっかけに、より多くの人にKNIGHT選手の魅力を知ってもらえればと思います。今後の活躍にますます注目です!

KNIGHT選手の愛用デバイスは?

KNIGHT選手がどんなデバイスを使っているのか伺いました。

    • コントローラー
      Razer pantera Street Fighter V Edition
  • ヘッドセット
    FnaticGear REACT
  • マウス
    Logicool G Pro
  • キーボード
    CORSAIR K65 MINI


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