ゲーマーゲーマー取材は2回目となる鹿屋工業高等学校♪
現在部員数が約30名となるeスポーツ部では、部員たちがそれぞれフォートナイト、LoL、ウィニングイレブン、パワプロ、スマブラ、APEX、第五人格などプレイしています。
感染症対策により部員全員が部室に集まるのは難しく練習時間は毎日「1時間」という状況ですが、LoLチームは放課後も全員集合する方法があるとか!
今回は様々なタイトルで腕を磨いている6名に、今の活動状況や今後の目標を聞いてみました!(取材日:2022.3.15)※記事表記の学年は取材当時のものです。
前回の取材記事はこちら☆
2020.10.26はい☆っという訳で皆さん今回お届けするのは県内で唯一のeスポーツ部を構えるという鹿児島県鹿屋(かのや)工業高校の「電気工学 with eスポーツ部」の皆さんです!なんと部員数34名を誇り、電気工学で電気や磁気、そして光などの研究を...
まずはこの二人!
写真左から…竹之内 大河くん(高2 部長)、柴垣 裕音くん(高2 副部長)※2022年4月から二人とも3年生
放課後20時に集合!?相変わらずゲームを楽しんでいます!
ーー竹之内くんは以前スマブラを中心にプレイしているとお聞きししていましたが、最近は大会参加しているんですか?
「YouTuberの個人大会に参加しています。2週間に1回くらい。YouTuber同士のチャンネル対抗戦とかなので、参加者は20~30人います。成績は正直運が悪いというか…(笑)。2回戦とか3回戦で前回王者に当たったりしてなかなか勝ち残れていないんです。」
ーーそれは確かに運が悪いですね(笑)。スマブラではどのキャラクターをメインで使っているんですか?
ーー部内のメンバーとも対戦したりするんですか?
「しますよ。部内だと5人くらいかな。1対1もたまにやるんですが、結構人数が集まるので一気に大乱闘をやっています。」
ーー対戦中は大分賑やかになりそうですね(笑)。柴垣くんは、今どのタイトルをメインで練習しているんですか?
「大会に出るならLoLで、メインにしたいのはAPEXとVALORANTです。この2タイトルは高校生参加できる大会が少ないので練習はほぼLoL中心です。家だと平日3日に1回くらい、週末はほぼLoLをやってます。時間が空いたらAPEXかVALORANTどちらかやるような感じになってますね(笑)。」
ーーメインでプレイしているのはFPS系タイトルなんですね。鹿屋工業はeスポーツの部室があったと思いますが、30名ほどの部員はどうやって練習しているんですか?
「全体をタイトルごとにABCと班に分けて、日替わりで毎日活動しています。コロナの影響で時間は短くて、1日1時間程度になっています。」
ーーなるほど、練習タイトルごとにまとまるようにしているんですね。
「LoLの場合その日に来れない人もいるので大体4、5人でチームを組みます。AI戦でその日の調子を確かめた後に対人戦を1回行って、実力をつけるようにしています。家に帰ったらいつも20時くらいにDiscordで全員集まるので、LoLまたはAPEXをやっています。対人戦やランク戦もいきます。」
ーー20時集合ですか!自宅練習の方が本番ぽい感じがしますね(笑)
やっぱり大会に出たい!!!
ーーお二人とも部長・副部長という立場なので、来年度のeスポーツ部について、また個人的な目標があれば教えてください!
「部活の方は楽しんで活動できるのが一番だと思っています。大会について言うと、自分の実力を発揮してどこまで行けるのか部員に知ってほしいです。個人的なところでは、もっと広くて沢山の人がいる大会に参加してみたい。できればEVOとか。」
ーーおっ!メジャーな大会名が出てきましたね。格ゲーで注目している選手はいますか?
「憧れる選手だと、梅原選手が好きです。ずっと配信とか見ていて、格闘ゲームにハマるきっかけになった人でもあります。」
ーーなるほど~!格ゲーではレジェンドプレイヤーですもんね。竹之内くん世代も熱中させるとはさすがだなぁ…。
「来年度にはVALORANTも大きな大会があるそうなんです。LoLとVALORANTどちらも大会に出て、チームゲームで勝つことを目指したいです。」
ーーお二人とも大会参加の目標があるんですね。2年間eスポーツ部での経験を通して成長したと感じることはありますか?
「チームとして協力する力とか、個々の能力がチームになった時の力を見ると、成長したなぁと思います。」
「良い面悪い面どっちもあるけど…。ゲームでも私生活でも、下の学年が入ってきたことで後輩に『簡潔にまとめて伝える』のを意識してきました。その結果ゲーム内でも瞬発的にパッと言葉に出して伝えられるようになってきてるけど、逆に簡潔すぎて言葉がキツくなってしまっていると友達に言われるようになりました(苦笑)。分かりやすさはそのままに、言葉の選び方に気を付けていきたいなと…。友達はまだ良いけど目上の人に対してもそれが出てしまうと困るので。」
二人に今まで出場した大会について聞いてみると、竹之内くんは「後輩と一緒に大会に出たこと」で、相手の生徒とコミュニケーションを取れるようになるまで距離が縮まったのが思い出深かったそうです。対して柴垣くんは、LoLを続けるモチベーションとなったキッカケの大会について話してくれました。2年前、先輩と初めて大会に挑み、初戦で負けてしまいました。一方的な大敗だったことから逆に吹っ切れて「負のイメージより次頑張ろうって気持ちが沸き上がったっていうのが一番の思い出です。」
その後奮起した彼は、なんと休みの日は周りにゲーム依存と言われてしまうくらいとことん時間を費やしたそうです。「1日14時間くらいやってました(笑)。」と話す柴垣くん。ご両親に「お前は何をやっているんだ」と怒られても、「俺は勝ちたいんだ!!」と率直に熱い気持ちを伝えていたら、そのうち納得してもらえたんですって(笑)。情熱は人を動かしますね…!
続いてはこの二人☆
津平 大夢くん(高2) 新地 蓮くん(高2)※2022年4月から二人とも3年生
自分の手で世界の有名選手を動かせるのが面白い
OBの方からeスポーツ部へ寄付されたパソコンの贈呈の様子
ーー津平くんは、以前パワプロ(実況パワフルプロ野球)を練習していると聞いていましたね。その後も練習に励んできたんですか?
「『全国都道府県対抗eスポーツ選手権』でパワプロに出るため練習していたんですが、2021年の開催からプロスピ(プロ野球スピリッツA)を採用されていたのでプロスピも始めたんです。ただプロスピにはどうも慣れなくて…(笑)。今は第五人格の大会に出たり、部長とスマブラの大会に参加したりしています。」
ーーあら~!同じ野球ゲームでも合うあわないはあるんですね(笑)。新地くんはどんなタイトルをプレイしてるんですか?
「PS4でウイイレをやっているのと、VALORANTを練習しています。ウイイレは、eスポーツ部に入った後友達に誘われたのをキッカケに始めました。やっていくうちにどんどんハマりましたね(笑)。」
ーーウイイレのどんなところにハマりました?
「世界的に有名な選手達を、自分の手で動かして勝っていくのが面白いです。ドイツリーグのバイエルン・ミュンヘンに所属しているセルジュ・ニャブリが好きで、ゴールパフォーマンスがすごいんです。最近は大会があるっていうことでそれを目指してるけど、それまでは遊び感覚でした。」
ゲームを始めると熱くなりすぎちゃって友達がゲームをしてくれない(泣)
「今はスマブラをやっているんですが、元々は格闘ゲーム苦手だったんです。読み合いとかも外したりするので(笑)。部室で初めてやって興味持って、去年の8月にソフトを買ってみました。部長が上手くて沢山しごかれたので、中学時代の友達とやる分には勝てるようになったんじゃないかな。やったことないゲームだったけど、当たりでした。」
「所属している電子科の中で、eスポーツ部は自分一人だけなんです。他の科の人と交流出来て、コミュニケーション能力が大きく成長したと思います。」
ーー電子科の同級生達をeスポーツ部に誘ったことはあるんですか?
「それが…。教えるためにゲームを始めると真剣になっちゃうというか、熱くなりすぎちゃうというか。親とかにも大丈夫かって言われるんですけど(笑)。性格も気が短くなって本気で怒ったりするので、友達が一緒にゲームしてくれなくなっちゃうんです(苦笑)。」
ーーゲーム初心者にその楽しさを教えるはずが、真面目に倒しちゃうんでしょうか(笑)。真剣なのは良いことですね(笑)。津平くんはこういう新地くんをどう思います?
「僕自身も結構怒っちゃう方なので少しわかります(笑)。」
ーーあらここにも(笑)。
校内のトーマス電車が脱線!?
2021年12月5日に行われたイベント『「#体験の風を起こそう」フェスティバル in おおすみくん家』参加の様子
ーー入学後、あっという間の2年間だったと思います。今までの学校生活で思い出深い出来事ってありますか?
「去年8月にあった体験入学の時、校内を走るトーマス電車が脱線しちゃったのが衝撃でした(笑)。」
前回取材時に見せて頂いたトーマスの写真(!)校内を見に電車が走るって面白いですよね~!
ーーえ!!あれ脱線しちゃったんですか!?乗ってる人いたら危ないですよね。
「ウイイレの大会に2年連続出ているんですが、予選で負けちゃったけど自分的には良い試合が出来たというのが思い出に残っています。」
進学に向けて突っ走る☆
ーーお二人の2022年度の目標は何でしょうか?
「電気の学科がある大学に進学するつもりなので、資格を多くとりたいです。目標としてる大学は、数学と英語が出来たほうが良いと言われたのでそれを中心に頑張る予定です。あとは…eスポーツでいうと早くメインで練習したいと思えるゲームを見つけたいですね(笑)。」
「情報系の専門学校専門学校に行けるくらいの勉強して、時間があったら部活にも顔を出したいです。上手く両立できるようにしていきたいなと思ってます。」
最後は1年生コンビ♪
前原 雅哉くん(高1) 岡野 真和くん(高1)※2022年4月から二人とも2年生
親に心配されるほどのゲームフリークだった岡野くん
ーーお二人はeスポーツ部1年目なんですよね。入部のキッカケを教えてもらえますか?
「中学時代、親に高校進学を心配されるほどゲームに没頭しちゃってたんです。鹿屋工業にeスポーツ部があるって聞いて、入学を決めました。」
ーーなんと(笑)。ゲームフリークだったんですね~!eスポーツ部が入学の決め手だったと。
「はい(笑)。実際入ってみて、ちゃんとしたコーチがいるとは思っていなかったけど楽しくやっています。もう前は本当にゲーム漬けで…。土日になると朝起きたらゲームを付けてご飯の時だけ親に顔を出す感じ。(入試の)合格が決まってお母さんにも報告したら『うそでしょ』って驚かれました(笑)。建築家に入学していますが、そっちに進みたいと思っていたわけではないんです。」
ーーなかなかの特殊ケースですね!前原さんは機械科とのことですが、岡野くんのように入学志望のキッカケにeスポーツはありましたか?
「いえ(笑)。機械系を選んだのは、機械いじりが好きなので将来そういうのをやってみたいって理由からでした。父親の原付整備に付き添って見るのが好きだったんです。」
将来の夢は?
ーー部活に入ってからはどんな経験が出来ました?
「竹之内さんと一緒にフォートナイトを練習したのが、活動の思い出として大きかったです。フォートナイト内で行われる大会じゃなく企業が主催している大会には出たことが無かったので、勝てなかったとしても良い経験だったなと。大会当日はかなり時間がかかって長かったけど、水分補給一杯して乗り切りました(笑)。」
「部活ではフォートナイトをプレイして、第4回全国高校eスポーツ選手権に出ました。初めてPCでゲームしたので操作に慣れなくて大変でした(笑)。」
ーーこれから後輩も入学してくる高校2年生ですね。何か目標にしていることはありますか?
「学業は絶対落とさないように(笑)。将来の夢が自衛官なので、10位以内を意識しながら頑張ります!」
「eスポーツ部としては大会参加できるように引き続き頑張るとして、ちょっと学力も上げていきたいです。」
ーー皆さんありがとうございました♪
前回お話を伺った竹之内くんや柴垣くんがもう3年生になるだなんて…!部長、副部長という責任を負いながら部活動を支えているんですね。
柴垣くんは情報系の大学を、竹之内くんはeスポーツの専門学校を目指しているそうです。
顧問の石塚先生によると、2021年度の体験入学では50~60人ほどのeスポーツ部見学者がいたそうです!(凄!)
鹿児島県ではまだまだeスポーツをメインとした部活を導入している学校は珍しいんですよね。これは入部希望者が相当増えるのでは…。
新地くんの言葉にもありましたが、部活を通して科を飛び越えた交流があり、ゲーム好きの生徒たちに良い相乗効果をもたらしてくれてるみたいです。
ゲーマーゲーマーでは引き続きeスポーツを楽しむ高校生をご紹介していきます☆お楽しみに!