• HOME
  • 高校eスポーツ部
  • 【PART.1】『STAGE:0』リーグ・オブ・レジェンド優勝校☆学校法人角川ドワンゴ学園 N高等学校スペシャル!

【PART.1】『STAGE:0』リーグ・オブ・レジェンド優勝校☆学校法人角川ドワンゴ学園 N高等学校スペシャル!

いま全国で活発に開催されている高校生eスポーツ大会!そんな中で必ずといっていいほど有力候補チームに台頭してくるのが今回紹介する「学校法人角川ドワンゴ学園 N高等学校(以下、N高)」だ☆8月に行われた高校生eスポーツ甲子園『STAGE:0(ステージゼロ)』の「リーグ・オブ・レジェンド(以下、LoL)」部門で見事優勝を果たしたN高eスポーツ部「KDG N1」☆今回は、そんな「KDG N1」の強さの秘密や素顔に迫ります!(取材日 2019年9月26日)

—————————————
<STAGE:0に臨んだチームメンバーは以下5名/冒頭写真左から>
Vandolp くん(高2)
White & Pink くん(高3)※別称:かまぼこくん
まりも くん/リーダー(高2)
440(よしお)くん(高3)
shoogun くん(高3)

「N高eスポーツ部」でもLoLのチームは多数存在するなか、「KDG N1」は上位ランカーのみを集めて組まれた精鋭チーム☆プロ野球で言う一軍のようなイメージですね…(むむ。なるほど)。

■優勝しか考えていなかった高校生eスポーツ甲子園

今年3月に開催された『全国高校eスポーツ選手権』の際には決勝大会で敗れた岡山共生高校(以下、岡山共生)との再戦に闘志を燃やしていたという「KDG N1」。その2ヶ月後に参加エントリーを開始した『STAGE:0』では、当初から”決勝に進まないと岡山共生と当たらない”という意識がすでにあったそうです。最終的に決勝まで残った2校でしたが、最終試合でみせた一進一退の攻防は、1秒たりとも目が離せない熱い戦いが繰り広げられました☆

■【N高 KDG N1特集PART.1】 440(よしお)くん、かまぼこくん

最初にお話しを伺ったのは「440」くんと「かまぼこ」くん。現在3年生の彼らはリーダーのまりもくんと一緒にチームを盛り上げるムードメーカー☆まずは記憶に新しい『STAGE:0』のことから聞いてみました♪

—–試合前に気合を入れる為にしている事とかはあるんですか?

440「試合の前…。そうですね。試合前に円陣を組むのが一番スイッチになってるんじゃないですかね。腕組んだ段階で『冷静にやれば負けないよ。ちゃんとやれば絶対負けない。絶対勝つぞ!』ってやるんです。」

——決勝試合で戦った岡山共生の”赤バフ”くんなどメンバーの方々とは、普段から交流されてるんですよね。

440「そうですね。全国高校eスポーツ選手権の時から仲良くて。今回、STAGE:0の決勝試合の前にもホテルで『明日がんばろうね』って話したりしてました。」

——3試合中1試合はN高、2試合目は岡山共生が勝つという緊迫したものでしたが、どういう心境でしたか?

440「2戦目やった時、本当にお通夜だったんですよ。雰囲気が。」

かまぼこ「そうですね。あの時本当に雰囲気がやばかったんで。でもちょうど2戦目終わり、試合の合間に少し(岡山共生の)選手とすれ違ったタイミングがあったんですよ。」

440「その時の会話で『俺たち勝つよ』みたいな。プレッシャーかけられたんだよね。」

——試合の合間にそんなやり取りがあったんですか!観客席からは見えないところでもプレッシャーの掛け合いがあるとは。

かまぼこ「逆にそれを言ってもらったおかげでやる気というか、みとけよ!って、自分達の雰囲気が一気に変わりました。」

——結果的にそのやり取りがあったおかげでN高チームが奮起したというわけですね!舞台裏で起こった裏話を聞けてとても興奮しました。

■効果テキメン!練習試合主体に変えて思ったこと

以前は週の中で曜日と時間を決めて一緒に練習を行っていたそうですが、「ちゃんと練習試合を組まないと意味がない!」とメンバー同士で話し合った結果、『STAGE:0』に向けた練習を開始した頃から練習方法に変化があったそうです…。

440「皆のスケジュールを出し合って、まりもくん主導で社会人などの他チームと練習試合をするようになりましたね。練習試合をメインで、それ以外はソロやデュオで個人練習を行う感じです。あとは、まりもくんから『こういうのが使えるようになってね』と”チャンピオンのピックの幅を広げる”という指示が出るようになりました(※1)。それから”自分が出せるチャンピオンの幅、手札を増やそう”という目的で個人練習を行うようになりましたね。」

——練習試合を主体にして効果はありましたか?

440「やっぱり練習試合は効果的でした!プロのコーチとかにもお願いして練習試合をやって。その反省点を挙げてもらったりして。『どこがいけなかったのか』『この試合はこういう戦術でやってみよう』って試合後に色々と改善点が出てきました。」

学校側からプロゲーミングチーム『Rascal Jester』所属のLillebeltさんにオファーをして、練習を見てもらうということもあったそうです☆

※1/LoLの試合では冒頭で140体以上あるキャラクター(チャンピオンと呼ばれる)の中から、自分の動かすキャラクターと、両チームとも選択禁止とさせるキャラクターを交互に選んでいくという局面があります。
自分やチームの戦略に適したチャンピオンが相手に取られてしまう、または選択禁止にされてしまうと不利になるため、幅広いチャンピオンの組み合わせや選択肢を持つことを重要視しているということです。

■メンバーの中で一番知識量が多いのはまりもくん

二人のことを聞いているはずが、いつの間にかまりもくんの話になることもしばしば(笑)。それだけ彼に対するリスペクトと信頼度の高さを感じました☆

——「KDG N1」で一番上手いのはまりもくんなんですか?

440「まりもくんが一番知識量多いですね。ゲーミングチームに所属しているので、戦術とかも一番プロの試合を見てて、そっちで参考になったことをこっちでもフィードバックしてくれたりして。チームの練習になると『何やりたい?』って僕たちに聞いてくれるんです。僕たちが『これをやりたい』と伝えたことを取り入れてくれる感じです。」

——なるほど~!メンバーの意見も取り入れつつ方策を見出すまりもくんの手腕も素晴らしいと思いますし、二人ともまりもくんをとても信頼して身を預けているのを感じますね。

■僕、首縄つけられてるんです(笑)

「僕自己中で‥」という440くんの言葉にうんうんと頷くかまぼこくん(笑)。

440「自分がいかに強くなれるかで考えちゃう。チームのためじゃなく自分のためにゲームやってるんです。」

かまぼこ「そうそう、だから試合中に周り見えなくなって(440が)勝手に行動するんですよ!」

——え!そうなんですか(笑)!?

440「試合中頭の中が敵しかいなくなっちゃうんですよ。全部ギューーって視野が狭くなっちゃって。」

かまぼこ「僕たちも結構周り見えてないんで、全然止められなくて(笑)。」

440「だから僕、まりもくん達とやるときは首縄つけられてLoLしてるんですよ(笑)。『お前だめだよ、これやってね』って(笑)。」

——なんと(笑)!すみません、想像して爆笑しちゃいました。440くんはLoLではJG(ジャングラー)ですよね?

440「そうです。僕JGの中でも攻撃的なチャンピオンばっかり選んでるんですよね。そもそも戦うための目的が違うというか、チームのためにJGをするんじゃなくて、自分のためにJGをやってるんですよ(笑)。敵を倒すことで自分が気持ち良くなるためにやってる部分がすごくあって。それがチームでやってるときも出ちゃってるので、ほぼ攻めしか考えてないですね普段。」

かまぼこ「僕たち結構2人でもLoLやるんですけど、(440くんが)自分でこういう風に言ってて分かってる筈なんですけど直さない(笑)!」

——そうですよね(笑)!自己分析できてるんじゃないですか?

440「そうですね、僕の個性だと思ってるんで。自分のポテンシャルだと思ってます(笑)。だからそれをやらせないために、チーム戦するときには『これか、これかこれの中で選んでね』って選択肢を出されて、その中から選ぶっていうのをやってます。チーム戦と違ってオンラインでは周りのためにと言うより自分のためにゲームする人が多いので、自分がどんどんゲームを運ぶ動きをずっとやってきたんですけど、一人よりチーム戦で上手くなりたいので、チーム(ZERATH GG、ゲーミングチーム)に入りましたね。」

——『STAGE:0』で見た姿からは想像つかないです。チームのことを考えて立ち回っているイメージがありましたよ?

404「その時はそうかもしれないです。『本番のほうがうまく動けてるよね。今日の動きすごくいいよね』って まりもくんに言われました。」

——練習よりも本番のほうが評価が高い?

440「チーム戦のほうがみんな声出るんですよ。試合中はヘッドセットで遮音されてる状態なので、味方の声とゲーム画面の音しか聞こえないと試合のほうが思ったより緊張しないんですよね。」

■LoLは知識のゲーム

——LoLというゲーム、お二人視点でどんなゲームか教えてもらえますか?

440「僕は”知識”のゲームだと思いますね。知識がある人が上手いと。」

——その知識とはどんなことを指しますか?

404「チャンピオンに関する知識であったり、全体ですね。LoLって”マクロ””ミクロ”あとはチャンピオンの”メカニクス”の3つくらいなので。”マクロ”は試合全体の運びの考え方。”ミクロ”はチャンピオンとかの集団戦の中での考え方。”メカニクス”がチャンピオンの使い方だったり、チャンピオンの技能だったりレベルやテクニックだったり。全部の知識が一番高い人が上に行けるゲームだと思います。」

——なるほど、それは容易ではないですよね!

440「そうですねー!勉強しなきゃいけないゲームだと思います。やってるだけじゃ上手くならない。」

——どういう風に勉強すれば良いんでしょうか。

440「プロの試合だったり、動画投稿している上手い人を見ることかな。僕は結構NA(北アメリカ)だったり、KR(韓国)、EU(ヨーロッパ)あたりのストリーマーを見ることが多いですね。僕のプレイスタイル、その辺の影響をかなり受けて出来上がっているんですよ。」

——海外ストリーマーの動画を見るほうが良いんでしょうか?

440「いえ、初心者は日本人の動画のほうがいいと思います。やっぱり言語の壁と親近感があるので。」

——かまぼこくんにとってはLoLってどんなゲームですか?

かまぼこ「時間を無駄にするゲーム。って今思っちゃったんですよ。正直(笑)。」

440「ああでも、無限に時間を消費しちゃうゲーム。LoLについて勉強する時間と、それを試す時間と、それをちゃんと実践する時間。時間がかかりますね。」

■最高42時間ぶっ通しでゲームしてました。

——ほぼ毎日LoLをしているというお二人。いままで最高何時間プレイし続けたことがありますか?

かまぼこ「10時間くらいはやってたことあるかな…。LoL以外のゲームだとそれ以上もありますね。R65とスプラトゥーンが好きだったんですけど、スプラトゥーンが今まで一番連続プレイが時間長くて…36時間とか。1、2とシリーズがあるんですけど合計したら6000時間くらいやってて。」

440「最高42時間やったことあります。金曜日の夜に始めて日曜の夕方までずっとやってたんで。お腹減ったら何かつまむ感じで、シャワーとご飯以外では睡眠無しで(笑)。そんなにやること滅多にないですけどね!」

——スプラトゥーン36時間もかなり強烈ですが!42時間って!ご家族とかからの心配はなかったんですか?

440「うちやることやってればあまり文句言われない家庭なんですよ。学校のレポートが遅れてさえいなければ何やっててもいいよみたいな感じなんで。だからレポートの期限だけは守るようにしてますね。」

—————————————
普段から2人で出かけたり、LoLの練習をしたりと仲が良いお2人☆豊富な話題がどんどん出てきて、コミュニケーション能力が高い!終始とてもにこやかに取材に応じてくださりありがとうございました!っというわけで「N高 KDG N1特集PART.1」をお届けいたしましたが、次回はリーダーの「まりも」くんをはじめ他メンバーのお話をご紹介してまいります!乞うご期待ください☆

「KDG N1」の由来
角川(K)ドワンゴ(D)学園(G)N(N)高等学校


関連記事一覧