神戸のコンピュータ部を有する「科学技術高校」がeスポーツに本格進出!!

っという訳で今回お届けするのは「神戸市立科学技術高等学校コンピュータ部」のeスポーツチームの皆さんのオンライン取材の模様です☆

なんと言ってもこの学校で特徴的なのが「機械工学科」「電気情報工学科」「都市工学科」「科学工学科」という4つの“科学技術”にまつわる科目を有しているということ。技術職人の卵ともいえる彼らですが、部活動に関しては県内トップクラスの活発さで有名で、サッカー、バスケ、ラグビー、弓道、陸上、ソフトテニス、ハンドボール部、ロボット部などが近畿大会や全国大会へ出場している強豪校なんですね♪

そんな同校で、コンピュータ部に所属しながらeスポーツ大会に参加しているチームがあるそうです!っということでリーグ・オブ・レジェンド(以下、LoL)を中心に練習に取り組む高校生チーム「Kagicomb(読み/カギコンブ)」☆eスポーツ活動や高校生活、将来の夢についてなどなど、メンバー4名に語ってもらっていました♪それでは早速ご覧くださいっ!

■ 登場人物/写真左上から
顧問の石原先生、松下 晃洋くん(高3)、池田 尚弘くん(高3)、松井 亮磨くん(高2)、藤田 駿佑くん(高2)
◇チーム名:Kagicomb(読み:カギコンブ/科学技術高校コンピュータ部の略)
コンピュータ部には70名が在籍しており、eスポーツ活動を行っている者はこのうち約10名ほど。第1回全国高校eスポーツ選手権(2018年)の出場に向けて活動を開始し、現在はLoLのみ練習を行っている。

■ 大会実績メモ
【LoL】
・第1回全国高校eスポーツ選手権/3回戦進出
・第2回全国高校eスポーツ選手権出場
・2020ステージゼロ/関西ブロック3回戦進出
【ロケットリーグ】
・第2回全国高校eスポーツ選手権/4回戦進出
このほかフォートナイト、クラッシュ・ロワイヤル、グランツーリスモで大会参加実績がある。

◇ eスポーツは部活外で活動中!

ーー本日はよろしくお願いします!早速ですが、皆さんはコンピュータ部に所属しているんですよね?eスポーツの活動はどんな感じで行われているんですか?
「そうですね。部活としてはみんなコンピュータ部に所属していて、そのうちeスポーツ活動をしているのは10人です。でもゲームの練習を行っているのは部活の時間外なんです(笑)。」
ーーeスポーツ活動を始めたきっかけは何だったんですか?
「ゲーム用パソコンを借りることができるプログラム(eスポーツ部発足支援プログラム)があったので、それを導入したのがきっかけです。」
ーーいま取り組んでいるゲームはLoLのみですか?
「基本的にやっている人が多いのがLoLなんですが、藤田くんと松下くんが昨年のSTAGE:0でクラッシュロワイヤル部門にも出場しました。」

◇ リーダーは持ち回り制!?

ーーチーム「Kagicomb」のリーダーはどなたですか?
「松井くんです。」
ーー松井くんは以前からLoLをやっていたんですか?
「いえ、学校に入ってからです。でも中学生の頃からゲーマーというものにすごく憧れていました。入学してからゲームのことを知って、あぁやってみようかなっていう感じでコンピュータ部のeスポーツ部門に加わったんです。」
ーー松井くんは、どんな理由でリーダーに選ばれたんですか?
「基本的にリーダーは担当制なんです。松井くんが入ってきた段階で3年生はすでに順番が回っていたのと、3年は引退ということもあり松井くんがリーダーになりました。」
ーー順番にリーダーを担当しているんですね。一人だけに負荷がかからないのが良さそうです(笑)。

◇ 毎週水曜日は本格eスポーツ施設で練習☆

ーーゲームの練習は部活時間外に…との事でしたが、いつ行っているんですか?
「個人差がありまして、大体が自宅で練習しているので時間は決まっていません。」
ーーでは、皆でまとまって練習時間を取ることはほとんど無いということでしょうか?
「時間が合えばみんなでやるみたいな感じです。ただ、水曜日だけはEVOLVE(エボルヴ )(*1)という神戸市のeスポーツ施設を借りて、そこで練習をしています。」

(*1)/eスポーツ活動のため外部で利用している施設 「E SPORTS STAGE EVOLVE 六甲道店

ーー毎週水曜日にeスポーツ施設で練習しているんですか!
「はい。そこの従業員の方にLoLのランクがダイヤモンドの人がいて、その方に教えてもらったりしながら5人で練習しています。」
ーーEVOLVEは結構本格的なeスポーツ施設みたいですね。高校生が気軽に行ける施設なんですか?
「はい。高校生だけじゃなく学生や小学生、大人の人も通っている人を見かけますよ。」

◇ 学校に行くのが楽しくなった!(by松井くん)

ーー皆さんのチーム「Kagicomb」の特徴を教えてください。
「このチームは1人1人の個性が強いと思います。」
ーー皆さん個性派なんですね!ゲームをやる上で、電気情報科の知識が役立つことはありますか?」
「いえ、特に無いです。」

一同「(笑)」

ーーLoLを上達していくために、施設で練習したり高ランクプレイヤーに教えてもらう以外ではどんなことをしていますか?
「上手い人の解説動画やプロゲーマーの試合をみたりして、『こういう時はこんなふうに動くのか』という情報をみんなで共有しています。」
ーー松井くん、藤田くんは、eスポーツをはじめて良かったな〜という出来事や自分の変化はありますか?
「ゲームはいつも1人で黙々とやっていたので、誰かと一緒に喋りながら…ということが無かったんです。LoLはボイスチャットをつなげて話しながらゲームをしたりするので新鮮でした。学校に行くのがちょっと楽しくなりました。」
「5対5のゲームなので、自分一人だけじゃ無い責任というか緊張があるので、精神面が鍛えられたり、ちゃんとみんなとコミュニケーションを取ろうと思ったり。いろんな人と交流できるのが良いなと思っています。」

◇ 逆転勝利の快感は忘れられない

ーー3年生の池田くん、松下くんにお聞きします。今まで参加してきた高校生大会で思い出に残っていることはありますか?
「今回STAGE:0の大会で、序盤すごく負けていたにも関わらず最後逆転勝利ができたシーンがあったので、それは強く覚えています。」
ーー予選ブロック第2試合での一幕ですね!それは確かに忘れられなそうです。松下くんはどうですか?
「僕も一緒で、逆転できた瞬間はめちゃくちゃ快感でした!」

◇ 学校のこと教えてください!

ーーコンピュータ部ではどんな活動をしているんですか?
「コンピュータ部内ではプログラミングを書いたりゲームを作ったりしています。」
「僕はゲーム制作に関わっています。主に脱出ゲームを作っていました。」
ーーゲーム制作のコンテストに出したりしているんですね。
「僕は今進学とかであまり部内での時間が取れていないんですが、以前は競技プログラムをやっていました。」
ーー競技プログラムですか…始めて耳にしました。かなり高い技術力を伸ばすための学び舎という感じ何しますね。皆さん進路はプログラム開発などエンジニアさんが多いんでしょうか。
「この学校には学科が複数ありまして、機械系の専攻の人が主に機械系の職について、電気系の人は設計やメンテナンス。都市工学は主に建築や土木系、科学工学科は進学する人が多いです。僕と松下くんは二人とも電気情報科です。」
「藤田くんと僕も電気情報科です。」
ーーみんな電気情報科なんですね!普段はどんなことを学んでいるんですか?
「CADを使って図面を作成したり、電気工事に関わる勉強をしたりしています。」
ーーさすが専門的ですね。科学技術高校独自の行事や慣習などはありますか?
「体育大会なんですけど、例年学科ごとにエール交換というのがあるんです。学年の壁を超えて学科全体で各学科を応援するというのが…多分他の学校では見られないんじゃ無いかと。」
ーーへー!応援団みたいな感じでしょうか。科学技術高校は女性比率がとても少ないとお聞きしているので、エール交換かなり迫力がありそうですね!

◇ 将来の目標

ーー専門学科を学んでいる皆さんなので、将来の職業はすでに見据えているんですか?
「僕は電気技術者という職業につきたいなというのがあります。」
ーー具体的にはどういう職業なんですか?
「主にビルのメンテナンスなど大概のメンテナンスに関わる系統の仕事です。」
「僕は専門学校に進んで、アプリ開発などのプログラマーを目指したいと思っています。」
ーーなるほど!2人ともはっきり将来の夢を持っているんですね。ま、眩しい、、!

◇ やりたいことたくさんあります!

ーー松下さん、藤田さんは3年生の先輩方が卒業後eスポーツチームを引っ張っていく立場になるわけですよね。チームをこんな風に育てたいな…など今後の目標はありますか?
「人数も増やしたいし、みんなのランクもあげたいし、ブロックでの優勝もしたいしでやりたいことはいろいろありますね(笑)!」
「特に無いんですよね〜(笑)!高校入って、ノートPC買って、何か面白いゲームないかな〜って思ってたところに松井くんに誘ってもらったので。まだ松井くんとのレベル差があるのでそこを近づけていけたら。」

◇ コンピュータ部顧問 石原先生コメント

ーーコンピュータ部の中でeスポーツ活動を入れたのは理由があるんですか?
「コンピュータを使うスポーツなので、機材が充実していると言うのも理由の一つです。性能がいいコンピュータは色々な要素で使えるので、パソコンをゲーム開発に使ったり…。今eスポーツ部発足支援プログラムでお借りしている“ガレリア”もゲーム開発に使用させて頂いたりすることもあり、eスポーツに限らずいろんな活用もしていますね。」
ーー生徒がeスポーツに取り組む姿を見ていて、思うことはありますか?
「生徒皆いろんな個性を持っていて、各々得意な分野があります。その中の自分を表現する手段としてゲームは面白いジャンルだと思っています。例えば、運動も勉強も苦手だけどゲームはとても得意という子もいたり、そういう子が大会とかに出て活躍できると、新しい一面をうまく表現することができて良いんじゃないかなと考えています。」
ーeスポーツ活動を始めて、生徒に変化はありましたか?
「ゲームをしていると集中力が増したりとか、学校生活の中でもコミュニケーションが増えるきっかけになっていると感じています。」
ーーありがとうございました!

コンピュータ部 公式HP
プログラミングコンテストへの出場、地域に向けたパソコン教室の実施、ゲーム制作等の活動を行う。昨年度は日本情報オリンピック本選で敢闘賞を受賞。今年度も入賞目指し活動を行っている。

スポーツ強豪校としても名を馳せる「神戸市立科学技術高等学校」だったんですが、コンピュータ部には70名もの部員が在籍するとは本当に驚きですよね☆プログラミングやゲーム制作などを高校から学べるんだから、将来のゲームクリエイター養成学校と言っても過言ではないかも知れませんよね〜!

石原先生もeスポーツ活動の明確なビジョンを話されていましたし、あとは何と言ってもオンライン取材ながら画面から伝わって来るみんなの満面の笑顔が本当に印象的でした(笑)☆

明るく楽しく学んでeスポーツ大会にチャレンジする様相はこれぞ高校部活動の醍醐味♪っという訳でKagicombのみんなのお話をお届けしたんですが、ゲーマーゲーマーでは今後も彼らの活動に注目して参ります!最後までありがとうございました☆

関連記事一覧