全国屈指の部活強豪校からトップを獲りに行く– 立正大学淞南高校eスポーツ部

今回は島根県にある立正大学淞南高等学校(以下、立正大淞南)を取材しました!
サッカー、野球、射撃、マーチングバンドで全国大会常連の強豪校。そんな立正大淞南から、eスポーツ部も全国大会でトップを目指します。2021年の『第4回全国高校eスポーツ選手権』ロケットリーグ部門では、初出場ながら予選ブロック決勝まで進出。ベスト16という堂々たる結果を残しています!

というわけで、この春卒業するeスポーツ部の3年生2名にお話を聞きました♪それではどうぞ~!(取材日/2022.1.18)

写真左から…永田くん(高3)、細田くん(高3)

半年の集中練習でロケリ全国ベスト16に!

――早速ですが、お二人が高校生活で一番熱を入れてプレイしていたタイトルは何ですか?
「入部してから『第4回全国高校eスポーツ選手権』まではロケットリーグをプレイしていましたが、今はVALORANTを練習しています。プロゲーマーを目指すために進路にeスポーツ専門学校を選んだのですが、今後は所属するチームも考えていきたいですね。」
「ロケットリーグです。『第4回全国高校eスポーツ選手権』ではブロック決勝まで進出することができました。」
――永田くんはプロゲーマーを目指しているんですね…!二人とも高校生大会に向けてロケットリーグを中心にプレイしていたということですが、大会への参加までプレイ歴はどれくらいだったのでしょうか?
「ロケットリーグ自体は無料プレイの頃に始めましたが、毎日プレイしていたわけではないので、大体半年くらいだと思います。」
「eスポーツ部が創部されてから初めてプレイしたので、半年くらいしかプレイしていないですね。」
――短期間の練習でも全国ベスト16まで進出したとは!すごいですね!

「短期間ではありましたがコーチの指導もあり、皆飲み込みが早かったこともあってそこまで行けたのかなと思っています。」

全国トップレベルのスポーツ部と兼部した理由

――コーチの方がいらっしゃるんですね。1年前にeスポーツ部が出来たということですが、お二人は他の部活と兼部はしていたんですか?
「ライフル射撃部とeスポーツ部を兼部していました。ライフル射撃部では実弾を使わず、光線銃を使って的を狙うという競技を行っていましたね。」
「バスケットボール部に入っていました。僕も永田くんと同じく兼部をしていました。」

――永田くん、射撃部だったんですね。VAROLANTもプレイしているとのこと、ゲームでも射撃が得意そうです(笑)。二人ともなぜeスポーツ部と兼部することにしたんですか?
「当時は射撃部で結果が残せなくて、伸び悩んでいた時期だったんです。そこでeスポーツ部に入部しようか迷ったのですが、両親や周りの人から入ってみたらいいんじゃないかと背中を押してもらったので入部することにしました。そのおかげで、eスポーツで学んだことが射撃部で生かされて、射撃部で学んだことがeスポーツで生かされるということになったので入部して良かったと今では思っています。」
「元々ゲームが好きでずっとやっていたので、部活動としてゲームができるということで入部をすぐに決めました。特に格ゲーが好きでメインはスマブラなんですが、ゲームセンターでストリートファイターを友達とプレイしていました。」

――細田くんは格ゲー派でしたか!趣向が違う二人のタッグって面白いですね。最近はゲームセンターでプレイする高校生は少ない印象ですが、学校や家の近くにゲームセンターがあるんですか?
「高校生になってからは寮生活を始めたのでプレイできていないんです(笑)。中学の頃は友達とよく地元のゲームセンターに行って遊んでいました。」
――細田くん、寮で生活されているんですね!なぜ実家を出ての進学を選んだのでしょうか。
「中学時代に怠けた生活をしてしまっていたのと、寮生活をすることで学習面も成長すると聞いたことがあったので選びました。ただ、何も知らない所で寮生活はしたくなかったので兄が通っていた立正大淞南を選びました。」
――ええ!そんな理由があったんですか(笑)。お兄さんが卒業生だったんですね。細田くんは3年の高校生活で怠けていた自分を変えることができたと思いますか?
「中学時代よりはゴロゴロしている時間は減って、勉強する時間が増えたと思います(笑)。」

ほとんどの生徒が全国大会経験者!?

――立正大淞南は他とここが違う!という所はありますか?
「学校のすぐ近くに神魂神社(かもすじんじゃ)というものがあり、その境内の中に学校が建っている関係で体育館に神殿が祀ってあるんです。そういった条件での立地は他にないと思います。ただ、神社に関係する学校…というほどではなく『神様を大切にしましょう。両親を大切にしましょう。』といった礼節を重んじている学校なので、礼儀正しい子が多いですね。」
――確かに、神社境内に立つ学校ってあまり聞かないですね!立正大淞南は強豪と呼ばれる部活動が多くありますが、やはりそういった部活は部員数が多いのでしょうか?
「全校で300名ほど生徒がいるのですが、約130名がサッカー部、約100名が野球部と、全校生徒の3分の2以上がサッカー部と野球部が占めています。そして残りの100名の内3分の1がマーチングバンド部に所属しています。マーチングバンド部も8回全国大会に出場していて、残りは射撃部、といった割合ですね。」
――どの部活動も圧倒的です…!やはりサッカー部、野球部、マーチングバンド部の割合が多いんですね。射撃部も全国区とは!ということは、「全国大会を経験した」という生徒が相当いらっしゃるんじゃないですか?
「そうですね。ライフル射撃部は3年連続で日本一になっていて日本記録保持者もいますし、eスポーツ部はロケットリーグで全国に出場したので、9割以上の生徒は県大会より上を経験していることになります。小さな学校ですが、全員の意識が高い学校で、学校行事1つもガチで取り組むところは他の学校にないところだと思います。」
――それは素晴らしい!学校行事がとても盛り上がりそうですね。eスポーツ部でもその意識の高さが表れているんですか?
「eスポーツ部を立ち上げてすぐにこれだけの結果を残せたというのは、学校の雰囲気が影響していると思っています。永田くんも謙遜して言ってはいるんですが、射撃部ではインターハイ団体5位を獲得しているんですよ。学校に全国1位を獲得した人がいるので、本人はそこまでと感じているかもしれませんが、大人からすればすごいことなんですよね。」

――永田くん、十分すごいじゃないですか…。インターハイでインターハイ団体5位だなんて、めちゃくちゃ自慢できる実績ですよ!
「外から見ればとてもすごいことをしているんですけど、本人たちはそれをすごいと感じていないんですよね。そういう環境に身を置いているので当たり前の基準が高くなってしまっていますね。何言ってるんだという感じなんですけど(笑)。」

永田くんの趣味は心霊動画を見る事…!?恐怖の実体験とは

――話は変わりますが、永田くんは何か趣味がありますか?
「心霊系の動画が好きで、恐怖映像は得意ではないんですがよく心霊動画をネットで漁っています。」
――怖いもの見たさ…というのは分かる気がします(笑)。恐怖映像と心霊動画はどう違うんですか?
「恐怖映像は作り物っぽいものが多いんですけど、心霊動画は実際に変な現象が起きたり誰もいないのに音がしたりと、本当に起きてるなみたいな動画がいっぱいなのですきですね。自分も実際に何度か体験してるので見ていますね。」
――ええ!実体験ですか!?ちなみにどんな現象に出会ったんでしょう…?
「夜中に廊下から足音が聞こえたんです。両親が部屋から出たのかなと思ったのですが、部屋の前で足音が止まってそのまま両親のいる寝室に戻っていったんですよ。朝起きて両親に『夜中起きてた?』と確認してみたら起きていないとのことだったので、じゃああの足音はなんだったんだろうなとなりました。ただその前の年に曾祖父がなくなっていたので、ちょうどお盆の頃だったこともあって、帰ってきたのかなと自分なりに解釈しました。」

――わあ…。怖いというよりはほっこりしたで終わらせたいお話ですね。何年経っても人に話せる実体験だと思います。細田くんは何か趣味はありますか?
「父から勧められたのがきっかけなんですが本を読むことです。特に有川浩さんが好きで、自衛隊三部作の『海の底』という作品が面白くて好きですね。」
――あらすじを見てみましたが面白そうですね。ぜひ読んでみたいと思います!ちなみに本は年間何冊くらい読むんですか?
「高校に入ってからは数えていないんですが、中学の頃は図書室の本の貸し出し冊数の表彰があったんです。そこでは108冊くらいで表彰されました。」
――1年で100冊以上ですか!かなりの読書家なんですね。ということは読むペースはかなり早いんじゃないですか?
「友達におすすめされるインターネット小説を読んで感想を送ると、『読むの速くね?』と言われますね(笑)。」
――友達のお墨付きですね(笑)。最後になりますが、お二人は高校3年間を振り返ってみて、どんな高校生活だったと感じますか?
「『革命』という言葉がしっくりくる高校生活だったと思います。中学の頃は不登校気味になっていて学校に馴染めなかったので高校生活が不安だったんです。ただ高校に入って周りの雰囲気がものすごく良くて、部活も2つで結果を残せて取材も受けることがあって、人生に『革命』が起きたなと思っています。」
「基礎を大切にすることを学べたと思います。勉強もeスポーツもバスケもすぐに応用をするんじゃなくて、基礎を大切にすることでミスを減らすことができるんです。eスポーツ部に入ってからそれが顕著に表れたし、自分のやっていたことを基礎から見直すことで成長できたんじゃないかと思っています。」
――お二人とも、ありがとうございました!

いかがでしたか?
eスポーツ部と他の部活を兼部しながら活動していたというお二人でしたが、eスポーツでしっかりと結果を残して、永田くんはライフル射撃部でインターハイ5位という輝かしい結果を残しています!
細田くんの「怠けていたから寮生活を選んだ」という言葉には思わず笑ってしまいましたが、基礎を大切にするようになったと高校生活を振り返ってくれましたので寮生活が良い形に実を結んでいるのではないでしょうか。永田くんは今後プロを目指して活動するとのことでしたので、もしかすると競技シーンで彼の姿を見ることになるかもしれませんね~!活躍がとても楽しみです。

ゲーマーゲーマーでは引き続き高校eスポーツ部に取材を続けていきます☆お楽しみに!

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