今さら聞けない!?プロeスポーツチームの素朴な疑問!~チーム名やロゴの話~

皆さんこんにちは☆eスポーツ大会もオンラインで決行される事案が増えてきています。eスポーツを盛り上げる「プロ選手」や「プロチーム」の存在。

今たくさんのプロeスポーツチームが、動画配信やオンライン大会などでeスポーツイベントを盛り立ててくれています。でもチームの裏側はあまり表に出ない部分なので、なかなか分からないものですよね。

「プロ契約はどういう風に決まるの?」「お給料はどうなってるの?」「チーム名やロゴは誰が決めてるの?」

今回は「プロeスポーツチームの素朴な疑問」と題して、eスポーツに詳しい先生をお招きして教えてもらっちゃおう!というスペシャル企画です☆インタビューさせて頂いたのは「ルネサンス高等学校eスポーツコース」設立の立役者、西添和寿さん☆

◇ 西添和寿
IT企業でエンジニアやクリエイティブ系の実績を経て、ルネサンス高等学校にて日本で最初の高校eスポーツコースを設立。現在教務課として授業カリキュラムの設計や生徒指導を行う。また2020年3月にプロeスポーツチーム「CYCLOPS athlete gaming」の譲り受けを発表したブロードメディアeスポーツ株式会社にて、チームのプロモーションを担当。自身もプライベートで大会やコミュニティに参加するほどのゲーム好きで、eスポーツ界隈に幅広い人脈を持つ。

■ プロ契約ってどういう風に決まるの?

ーー本日はよろしくお願いいたします!今日はいろいろ教えてください!

西添「よろしくお願いします。」

ーー早速ですが、eスポーツプレイヤーのプロ契約ってどのように決まるんでしょうか?

西添「大体ですが、プロチームは”会社”としてやっているところが非常に多いです。その場合は会社と選手が契約書を取り交わすような形になります。一般的な会社でいうと『業務委託契約』というのに近い形態と、あとは『正社員』という形が多いと思います。」

ーー業務委託ですと、最近はデザイナーやライター業をされている方が個人事業主として「こういう業務を請け負います」といった契約書を企業と取り交わしたりしますよね。そういうものと近いイメージなんでしょうか。

西添「そうですね、例に挙げていらっしゃるようなデザイナーに近いです。」

ーーなるほど!正社員となると、給料制になるということでしょうか。

西添「そうですね。サイクロプスは少し特殊なのかもしれないんですが例に挙げると、給料制も取っているので、選手ごとの給料と、大会で優勝した場合の賞金をどうするか、またイベントに出演した時の報酬比率をどうするのか…そういったことの取り決めが各チームごとに変わってきます。」

ーーチームの中で、選手全員が同じ契約条件というわけではないんですね。

西添「はい。選手それぞれに違う契約書があるような形です。固定給があって終わりというより、eスポーツの方は配信やイベントにも結構呼ばれるんですね。そういった個別案件の費用が、正社員というだけだと渡せないという事にもなりかねません。業務委託の方は各業務に対しての報酬という形なので、応用性がきくというのはありますね。他のチームでも正社員として契約しつつ業務委託項目を設ける…という形をとっているところもあるかもしれないです。」

ーー昨今のeスポーツチーム事情では、給料制、業務委託制どちらが多いでしょうか。

西添「給料制を取っているところは多分少ないので、恐らくおおよそは出来高制ではないでしょうか。『配信関係に関しては全部選手に支払われますよ』と。ただ『イベントの出演料に関してはいくらかをチームに入れてください』ですとか。」

ーー配信は選手が個人で利益になるものなんですか?

西添「そうですね。配信の場合、チームの名前を使って選手が活動をしやすくするというチームもあると思いますが、大体の比率は選手個人の方が多く受け取るケースが多いと思います。」

■ みんなどうやってプロプレイヤーになるの?

ーープロチームにはどのように所属するんでしょうか。

西添「大体のチームは応募制ですね。Twitterとかで『選手を募集します』と告知をかけます。あと聞くのは、所属しているチームを辞める選手が他のチームに入りたいという相談をしたりとか。プロチームがやってはいけないことの一つに『選手の引き抜き』があります。イメージも良くないですね。なので、選手側からの希望という形がいいと思いますね。でも大体は募集期間に応募するというのが確実です。」

ーーそうなんですね!確かにTwitterで募集されているのを見かけます。

西添「プロチームのHPなどの問い合わせ窓口から『入りたい』という熱い思いを投げかけてくれる方もいます。そういう方はどちらかというと過去の成績の方を重視されますね。ポンとお問い合わせに来てもどういう人かわからないので、もしいきなり問い合せする方がいたら、これはほんと履歴書と同じで…自分のプロフィールをしっかりと書いて、自分はどうチームとして貢献できるかというのをしっかりと書いてほしいですね。」

ーーなるほど。熱い思いも大切ですが自分が何者かきちっとPRしなければ伝わりませんね。

西添「色々と大会で結果を残すというのも大事ですね。フォートナイトであれば公式で定期的に行っている大会があるので、そこでアジア〇位になるとか。またランク制があるものはちゃんと良いランクを毎回残せているとか、そういうところも大事になります。いい成績を残せている人はチームから問い合わせをするケースもあると思います。」

■ 同時に複数のプロチームから声が掛かることもあるの?

ーー良い成績を残していれば沢山のチームからお声がかかることもあると。

西添「そうですね。あります。これからどんどんeスポーツ甲子園などが増えてくるので、そこでいい成績を残したら複数のチームから声がかかるというのはあり得る話ですね。」

ーープロ野球の入団で話題になるドラフトのようなスカウト方式も今後あるかもしれませんね(笑)。

西添「あるかもしれませんね(笑)。ただ、小さい大会で活躍していてもプロチームの人が見ているとは限らないので、そういう人たちも見ていそうな大会でちゃんと成績を残すというのが大事です。」

■ 高校などで仲良かったチームメイトと一緒にプロチームに入ることってあるの?

ーー同級生同士でプロチームに所属するようなことってあるんでしょうか。

西添「あまり実例は聞かないんですけど…あるとは思うとしか言えないですね(笑)。そんなに聞いたことはなくて。多分皆さん、インターネット上で知り合った上手い子と組むことが多いからなんじゃないかなと思うんですね。

逆に私たちがやっているような…(学校の)eスポーツコースの中で、上手い子同士が組んで大会に出て、それがそのままプロになっていくというのはこれからあるのかもしれないですけど。

普通の中学、高校、大学生活のなかで、丁度その時に上手い子が二人揃うということの方が少ないのかもしれないです。」

ーーなるほど!それだけ卓越したプレイヤーが同じ場所に揃う確率って少ないのかもしれませんね。

西添「意外と出会うところって少ないのかなと思いますね…。でもなんだか、そういうことがある方がおもしろいですよね(笑)。」

ーー夢があるなと思います(笑)!

西添「よくあるのは仲の良い友達同士でクランとかを立ち上げて、そのままプロになっていくとか…。その方が角度的には高いかなと。同級生じゃないかもしれないですけど、身近なところで出会って、プロに近づいていくというところの方が多いですね。」

■ そもそもプロの定義って?

ーー西添さんが思う「プロeスポーツ選手」の定義を教えて頂けますか?

西添「まずわかりやすいのは、JeSU(日本eスポーツ連合)さんのプロライセンスを持っている方はプロと名乗りやすいなというのは一つ感じているところと、各ゲームタイトルのプロリーグとか公式がしっかりやっている大きい大会に出ている人たちはプロって名乗りやすいんじゃないのかなと思っています。

私の思いとしては、大会などでしっかりと成績を残して、それで食べていけてるような人をプロ選手というべきなのかなって思っていますね。大会成績なり、賞金、スポンサーとかついて、それで生活ができている方。デザイナーとかに見受けられることに近いんですが、自称プロとか、すごく名乗りやすいものだと思うので。」

ーーそういうお話って学校で生徒さんにされることもあるんですか?

西添「これって色々な人の考え方があるので、パターンとして定義するしかないのかなと思っています。」

ーーなるほど。こういう考え方の人たちがいるよという風に示してあげる形ですね。

西添「そうですね。ですのでゲーム実況で稼いでいる人はどちらかというとYouTuberに近いイメージといいますか、ストリーマーとプロの違いが少し明確になってきていると思います。」

■ チーム名が決まる時ってどういう風に決まっていくの?

ーーチーム名ですとか、ロゴマークはどうやって決まるものなんでしょうか。

西添「なんとなくなのですが…、チームを立ち上げた人、オーナーさんが決めることが多いと思います。今のチームって、大体は元選手だった人がチームオーナーになられたり、ゲームが好きだからそういう団体を作ろう…という感じでからプロに上がってるところが多いので、大体決めるのはオーナーさん。会社がチームを持っている場合は、会社の上層部がディスカッションして決めるとか。ロゴマークも同じような形で決まっていきます。オーナーさん自身はデザインしない方が多いと思うので、デザイナーさんにチームロゴを依頼してコンペのような形で決まっていく感じだと思います。」

ーー選手はチーム名やロゴマークを決めるときに介入していない可能性が高いんですね。

西添「そうですね…。多分一部の発言権がある選手はいると思うんですけど(笑)。チーム内アンケートとかは取ってたりすると思います。」

ーー確かにそういう方、一人はいそうです(笑)。チーム名やロゴは選手が背負うものですし、モチベーションにも関わりますよね。一度決まったものを変えていくこともあるんでしょうか。

西添「チーム名に関してはほとんど変わらないと思いますが、ロゴに関しては定期的に見直しっていうのはあると思います。それに合わせてユニフォームを一新したりとか。」

■ 最も古いチームの歴史って?

ーープロチームといえる日本のゲーミングチームでは、一番古いのはどこにあたりますか?

西添「結構前からゲーミングチームというのはあって、古いところでは2005年のカウンターストライクのチームで『4dN.PSYMIN』(フォーディーエヌ・サイミン)。ここは2005年にちゃんとスポンサーを受けながら活動していて。PSYMIN(サイミン)という会社だったんですけど。2006年に確か活動停止しています。」

ーー2005年にはプロチームが存在していたんですね!

西添「確かタイトルは『CS:GO(Counter-Strike: Global Offensive)』だったと思います。」

■ 日本に何チームくらいあるの?

ーー今日本のゲーミングチームってどのくらい存在するんでしょうか。

西添「これがですね…私も一時情報を集めていたんですけど、今膨れ上がりすぎまして、多分数百くらい…チームとしてはあるんじゃないかと思います。というのも、例えばPUBGの大会PJSでもGrade1、Grade2とあるだけで結構な参加チームのボリュームがありつつ、(レインボーシックス)シージに関してもプロリーグの下に層があっていろんなチームが出てるので…。

ゲームタイトルごとに50チームくらいあり、なおかつそれがタイトル数あるので、まあ数百チームくらいあるんじゃないかと。結果を残せるチームは少ないと思いますけど…。」

ーー確かにそう聞きますと相当存在しますね。そのうちのどれだけがプロチームとして成立できているかというと、わずかな上位層ですよね。

西添「今チームってすごく立ち上げやすくて、メンバーがいれば明日からでもチームを名乗ることができます。ただ、例えばそこでPJSのGrade1に出ようとすると、ちゃんと法人格を持っていないと出れません。LoLのLJLとかもそうですが、しっかりとした法人格を持っていないと参加資格がないというのはありますね。」

ーーお忙しい中、貴重なお時間をありがとうございました。西添さんが教務として携わられているルネサンス高校では、バトロワやFPSタイトルは授業に取り入れているんですか?

西添「そのあたりのカテゴリでいうと『フォートナイト』と『オーバーウォッチ』をメインでやっていくような形で、他に流行っているFPSをどう取り入れていくか…というところを考えているところです。サイクロプスでもっているチームは『レインボーシックスシージ』と『PUBG』。『CoD』は今活動休止中で『VALORANT』が新規で立ち上げる予定です。」

ーー「VALORANT」、今様々なチームで部門立ち上げされていますよね!注目度が高いのでしょうか。

西添「そうですね。やはりパブリッシャーがしっかりしているというのがあるのと、もう一つはeスポーツに向いたFPSを作って、今後プロシーンをどんどん作っていきたいという思いがプロチームとマッチしているんだと思います。」

ーー今度はぜひルネサンス高校さん、サイクロプスさんへも取材させて頂きたいです!本日はとても興味深いお話をありがとうございました!

西添「はい。ありがとうございました。」

Twitter:https://twitter.com/zoemon_jp
ルネサンス高等学校:https://www.r-ac.jp/
ブロードメディアeスポーツ株式会社 PR担当シニアマネージャー:https://www.broadmediaesports.co.jp/
CYCLOPS athlete gaming(サイクロプス アスリート ゲーミング):http://cyclops-osaka.jp/

っというわけで「今さら聞けない!?プロeスポーツチームの素朴な疑問」をお届けしたんですが、今回の企画は進めながら面白いな~☆と思ったので反響あればまた続編も企画しちゃいます♪

「eスポーツの〇〇ってどういう風になっているの?」という素朴な疑問をお持ちの方は、ぜひお問い合わせフォームの方から気軽にお寄せください☆

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