日本人初のスマブラコーチ!Crazy Raccoonカイトコーチに徹底取材【前編】

今回はCrazy Raccoon(クレイジーラクーン、CR)のスマブラ部門コーチとして所属しているカイトコーチにお話を聞いてみました!

『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズ(スマブラ)では、eスポーツでも注目を浴びている人気タイトルのひとつです。そんな中、カイトコーチは「スマブラDX」の頃から選手として活動し、現在はコーチとして選手をサポートしています。

そんなカイトコーチにスマブラに出会った時の印象や、CRに所属することになった経緯について話を伺いましたよ!趣味についてなどスマブラ以外の内容もお届けしちゃいます☆

◆カイトコーチ プロフィール

日本人初のスマブラコーチで、7月20日からCrazy Raccoonのスマブラ部門コーチとして活動を続けている。元々は選手であったが、aMSa選手からのコーチングの依頼によりコーチに移行することを決意した。現在はYouTube活動にも力を入れており、分かりやすい解説動画として、多くの視聴者を惹きつけている。

◆20年間スマブラ以外はプレイしない!?底知れないスマブラ愛

――本日はよろしくお願いします!早速ですが、スマブラに出会ったきっかけと時期について教えてください。

カイトコーチ「中学2年生の時に、NINTENDO64の『ニンテンドウオールスター!大乱闘スマッシュブラザーズ』を友達に誘われて、初めてプレイしたことがきっかけですね。」

――それ以前からゲームはよくプレイしていたのでしょうか?

カイトコーチ「保育園に通っていた頃からゲームで遊んでいましたね。もともとゲームは好きだったのでその時からゲームに夢中でした。」

――かなり昔からプレイされているのですね。スマブラにハマる前はどんなゲームをプレイしていましたか?

カイトコーチ「スーパーファミコンの『スーパーマリオワールド』や『スーパーマリオカート』で遊んでいたのを覚えています。昔から任天堂のゲームが本当に好きでしたね(笑)。他には『ロックマンX』などのアクションゲームをプレイすることが多かったです。他にも『スーパーボンバーマン ぱにっくボンバーW』というかなり昔のゲームで、ぷよぷよとボンバーマンを掛け合わせたパズルゲームのようなものもプレイしていました。」

――色々なジャンルのゲームをプレイされてきたというのは意外です。

カイトコーチ「ボンバーマンに関しては学校から帰ってきたときに先に父親に全クリされていて、物凄く怒ったのを今でも印象に残っていますね(笑)。」

――では、たくさんのゲームの中で極めることとなったスマブラの魅力について教えてください。

カイトコーチ「初めてスマブラをプレイしたときに、本当に面白すぎて衝撃的だったんですよ。当時からアクションゲームが好きだったっていうのもあるんですが、友達と楽しむこともできますし、なにより敵を場外に飛ばして勝敗を決めるというのが、他のゲームと違ってすごくインパクトが強かったです。」――対戦ゲーム体力で勝負が決まりますが、スマブラは一味違いますよね。

カイトコーチ「そうなんですよ。操作性が物凄く良いというのも魅力的ですし、初めてプレイして以来、ずっと友達の家に入り浸ってプレイしていました。スマブラが好きすぎて逆に他のゲームはあまりプレイしなくなりましたね。もう20年近くスマブラをプレイしています。」

◆カイトコーチのイチオシはマーベル映画!最初に観るべきはあの作品

――カイトコーチご自身についてもお話を聞かせてください。スマブラ以外に、趣味は何かありませんか?

カイトコーチ「自分は若い時に音に興味があって、よくイコライザーをいじっていましたね(周波数ごとに音量等を変化させる機材やソフトのこと)。例えばバスドラムの低音って物凄くかっこ良く思えて好きだったんです。それから音の変化についてもっと知りたくなったので、良いスピーカーも買ったりしていました。気が付いたらイコライザーにも詳しくなっていましたね(笑)。」

――自然と詳しくなれるくらい音が好きなんですね。

カイトコーチ「そうですね。自分はドライブも好きなんですが、その時に自分の好きな曲を流しています。」

――ドライブはどこか目的があって行くのでしょうか?

カイトコーチ「目的は特にないんですが、ドライブするときは自然と都会の方に行きますね。もともと自分は田舎に住んでいて、ビルがたくさん建っている場所に憧れがあったので、そういう場所は好きです。」――音が好きということですが、Twitterでは音ゲーに関するツイートもしていましたよね。音ゲーも好きなのでしょうか?

カイトコーチ「自分の世代では『Dance Dance Revolution』(DDR)が流行っていて、自分もプレイしてみたら面白かったんですよね。それから時折DDRはプレイするようになりましたね。他にも『ビートマニアII DX』や『maimai』はプレイしたことあります。音が好きなので、それにリズムを合わせる音ゲーは最高ですね。」

――ドライブ中に聞く音楽も音ゲー関係が多いのでしょうか?

カイトコーチ「多いですね。他には少し前にニコニコ動画が流行っていた時は、人気だったボカロ系の曲も聴いていました。筋トレも元々はガチ勢だったので、ジムに行ったときにアップテンポな曲が流れるんですよ。そこからEDM系もハマって聞いたりしていましたね。

――他にも趣味があったら教えてください。

カイトコーチ「映画鑑賞が好きですね。特にマーベル作品が好きなんですよ。マーベル作品のDVDも全部持っています。まだ観ていない人は絶対に観た方が良いです!」

――凄い熱意ですね!もちろんオススメは全部観ることだと思いますが、特に最初の1本として作品はありますか?

カイトコーチ「現在のマーベル映画の作品群は『アイアンマン』から始まるんですが、まずは『アベンジャーズ』から見るのがおすすめですね。単純に面白くてハマると思います。」

――マーベル作品を見ようと思ったきっかけはなんでしょうか?

カイトコーチ「マーベル作品は世界で最も人気のあるシリーズだと思っているのですが、どうしてそこまで人気があるのか、気になって見てしまいましたね。」――周りからの評価が高いものを自分の目で確認したということですね。

カイトコーチ「そうですね。ミーハーかもしれませんが人気があるものはできるだけチェックするようにしています。人気には何か理由があるはずなので、まずは自分で確かめたいんです。中には自分には響かないものもありますが、触れた上で判断したいと思っています。」

――その姿勢はゲームプレイにも繋がっていそうですね。たとえば、新しいテクニックが発見したりしたら自分で確認してみたりするのでしょうか?

カイトコーチ「全部確認しますね。情報を意識して仕入れて、実際に触れてみた上で取捨選択するようにしています。」

◆選手時代の苦悩、そしてCrazy Raccoon所属に至るまでの経緯とは

――以前は別のインタビューを拝見したところ、仕事が忙しくなったことにより選手としてのパフォーマンスが落ちていった、と聞きました。具体的にどういう部分がそう感じさせましたか?

カイトコーチ「あまりゲームの時間が取れなくなると、操作精度がどうしても落ちてしまうんです(※)。プレイヤーとしてイベントに参加する機会が減ってしまったことが原因で、納得のいくプレイができなくなってしまったんですよ。中途半端に続けるのも嫌だったので、一旦選手としては、スマブラから離れようと思いました。」

(※)カイトコーチが当時プレイしていた『スマブラDX』では、シリーズの中でも屈指のテクニカルな操作を要求される。そのため、20年以上前の作品だが根強い人気を誇り、現在でも海外中心に大会が開催されている。

――かなりストイックだったんですね。

カイトコーチ「やるからには世界一位や大会優勝を目標に頑張りたいんです。中途半端にやって負けた時に、時間が無いことを理由にしたくないんですよ。それくらいスマブラに本気で打ち込んでいました。」――選手として引退を決意する際に、葛藤や悩みはありましたか?

カイトコーチ「選手を続けるかどうかで悩んでいたとは思いますね。ただ、選手を引退してから後悔はありません。」

――プロ選手は引退について悩む人が多いと思いますが、後悔が無いというのは意外です。

カイトコーチ「この大会を最後に引退しようと思った大会があって、それが今でも行われている『Battle GateWay』なんですよ。第一回目が2013年に開催されて、その時に初めてaMSa選手と会って対戦しましたね(※)。強い人がいる中で何とか自分が優勝できたのですが、それ以降の大会は出場していないです。」

(※)大会後、カイトコーチはaMSa選手からのコーチの依頼を受け、カイトコーチはaMSa選手の専属コーチとして細かい指導やアドバイスを行っていた。この時、日本で初めてスマブラのコーチが生まれ、カイトコーチとaMSa選手のコンビは世界中で注目を集めた。

――最後の大会でも優勝はかなりすごいですね。では、今年の7月にCrazy Raccoon(CR)に所属することになったかと思いますが、その経緯について教えてください。

カイトコーチ「コーチングを行っているCRのProtoBanham(プロトバナム)選手とはもともと仲が良くて、アドバイスもよく行っていたんですよ。彼から運営側にも相談してくれていたみたいで、6月あたりにProtoBanham選手からコーチをお願いしたいという連絡をもらったことがきっかけですね。ProtoBanham選手のコーチングができるのであればと喜んで引き受けて、7月に正式に加入することになりました。」

(スクリーンショット引用元:https://youtu.be/KMZpLGsQS7c

――現在コーチングされているプレイヤーは何人いらっしゃるんですか?

カイトコーチ「プロの方であればProtoBanham選手、Shogun選手、にえとの選手の3人ですね。」

――aMSa選手へのコーチングは今どうされているのでしょうか?

カイトコーチ「今は彼へのコーチングはやめていますね。aMSa選手は1年以上前からコロナの関係もあって海外にも行けなかったんですよ(※)。自分があまり協力できなかったのもあって、また落ち着いたときに再開しようかと思っています。」

(※)aMSa選手が活動している『スマブラDX』は海外大会が主流。

――イベントや大会にもコロナの影響があって厳しかったですもんね。

カイトコーチ「彼は自分がコーチにつかなくても大丈夫だと思っています。aMSa選手は昔と比べて自らフィードバックできるようになっていますし、これからも自分の力で成長していけると思います!」

今回はここまでとなります。趣味こだわりを持ちつつも手広く様々なものに触れて吸収する姿勢は、趣味やゲームすべてに一貫していて、それがカイトコーチの強さやコーチングに繋がっているのではと思わされる取材となりました。カイトコーチはもちろん、共にCRに所属しコーチングを受けるProtobanham選手の今後の活躍にも注目ですね!

後編では、コーチングの内容について深く掘り下げていきたいと思います。お楽しみに!

▼Crazy Raccoon公式サイト
https://crazyraccoon.jp
▼Crazy Raccoon公式Twitter(@crazyraccoon406)
https://twitter.com/crazyraccoon406
▼カイトコーチTwitter(@anjerokaito)
https://twitter.com/anjerokaito
▼カイトコーチYouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/@kaitoschool

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