圧巻のN高三連覇!『STAGE:0 2021』LoL部門大会レポート
2021年8月12日~13日の二日間に渡って開催された日本最大級の高校eスポーツの祭典『Coca-Cola STAGE:0 eSPORTS High-School Championship 2021』決勝大会の大会レポート!エントリー総数は 昨年からさらに増えて、1960校、5675人が参加しました。
3回目となる本大会は感染症対策にて予選はオンライン、予選決勝、決勝予選、決勝は無観客でのオフライン開催となりました。
どんどんレベルが上がってきた高校生大会は圧巻の見ごたえでした!
今回はLoLに精通した編集部員が、大会の様子と決勝戦を掘り下げてお伝えしたいと思います!
◇ 準決勝までの注目試合をピックアップ!
1回戦目 IDAGaming(IDA)vs アートカレッジ神戸A(アートカレッジ神戸)
今年3月に行われた『第3回全国高校eスポーツ選手権』では準優勝を果たしたアートカレッジ神戸Aと、事前情報の少ないIDAGamingの対戦となりました。序盤から流れをつかんだアートカレッジ神戸Aでしたが、IDAGamingもチャンスを逃しません。後半強い構成をしっかり活かしIDAGamingの逆転勝利となりました!
【準々決勝】第1試合 5$s (砺波工業)vs Sesa飯食べ隊(クラーク記念国際)
序盤からとてつもないゲームスピードで有利を握り、そのまま試合のテンポを逃さなかったSesa飯食べ隊の勝利となりました!
【準々決勝】第2試合 Yuki飯食べ隊(クラーク記念国際)vs 南無阿弥シュパリエ(東海大札幌)
安定した立ち上がりから、じわりじわりと有利を広げ続けたYuki飯食べ隊の勝利となりました!
【準々決勝】第3試合 そろそろ勝ちたい(おかやま山陽) vs N1(N高等学校)
『STAGE:02019』『同2020』と連覇を達成している王者 N1に対して序盤有利を作った「そろそろ勝ちたい」、しかし不利を背負いながらでもチャンピオン、ジグスの性質を生かし、少しづつ有利を取り戻し王者としての風格を見せつけたN1の勝利となりました!
【準々決勝】第4試合 FSG1st(国際アート&デザイン) vs IDAGaming(IDA)
序盤はお互い均衡した試合展開でしたが、オブジェクト周りの意識やGenma選手のソロキルなどから少しづつテンポを握ったFSG1stの勝利となりました!
【準決勝】第1試合 Yuki飯食べ隊(クラーク記念国際)vs Sesa飯食べ隊(クラーク記念国際)
同じクラーク記念国際同士の対決となりました。最序盤からお互いに譲らない攻防、何度も両チームに試合が傾く展開が続いていましたが、集団戦やレートゲームのマクロ部分で差をつけたYuki飯食べ隊の勝利が勝利を掴み取りました!
【準決勝】第2試合 N1(N高等学校)vs FSG1st(国際アート&デザイン)
序盤から圧倒的なプレイを見せつけ、有利を手放さずN1の勝利となりました!
◇ 【決勝】Yuki飯食べ隊(クラーク記念国際)vs N1(N高等学校)
決勝試合からは少し詳しく解説していきたいと思います!
決勝第1試合
【Yuki飯食べ隊の編成】
1試合目、Yuki飯食べ隊は現在流行っているBOTレーンにAPチャンピオンであるジグスを置く構成に、序盤からMIDの主導権を取れるシンドラを選択。そして序盤から試合を積極的に動かしていけるシン・ジャオをピックし、流れを掴んで試合を勝ちに運びたい構成です。
この構成には、レーンのプッシュ主導権が取りやすく、自分たちから行動を起こしやすい、逆に相手に行動をさせにくいといった利点があります。
【N1の編成】
対してN1サイドは、BOTレーンはアフェリオスをピック。試合時間が延びればとてもキャリー性能の高いキャラクターです。MIDには序盤少し不利になってしまいますが、得意ピックであるアカリを選択。TOP、JGは序盤が強いチャンピオンをピックしています。N高の構成からは、序盤はTOP、JGのタムケンチ、オラフのラインから試合を作り、中盤などからアカリ、アフェリオスにキャリーしてもらうという意図が読み取れます。
【試合内容】
序盤から構成を生かしたYuki飯食べ隊有利を作っていましたが、その都度MIDのrre選手やADCのNaiNa選手の活躍により有利を広げさせない状態となりました。そういった攻防の中、最終的に王者の底力を見せつけたN1がドラゴンソウルを獲得し集団戦に制し、そのままネクサスまで破壊に成功します。
決勝第2試合
【N1の編成】
N1は逆に先ほどのYuki飯食べ隊構成に少し似ている構成です。
momo tqt選手(以下、momo選手)は得意なカミールを選択し、momo選手が活躍できる布陣となっていると思います。
【Yuki飯食べ隊の編成】
対してYuki飯食べ隊は相手のチャンピオンを一人捕まえて倒すのが「キャッチ」という戦法が強い構成となっています。そして何よりも注目はMIDのbitu選手がピックしたグレイブス!韓国を中心にJG以外での運用が見直され始めていたばかりのチャンピオンを早速取り入れた形となります。これはN1のMID、rre選手の得意チャンピオンを意識しての対策だといってよいでしょう。
【試合内容】
1試合目と似たような形で、またYuki飯食べ隊のGalaxy選手が序盤から強気に仕掛け、有利を取ります。しかし、N1もそこに上手く対応し、一進一退の攻防となります。
ところが試合開始から18分あたりの集団戦、momo選手の個人技が光ります。この集団戦で作った有利を活かしmomo選手が止まりません。
Yuki飯食べ隊もなんとか食らいつこうとしますが、ここまで来ればすでにN1の独壇場。Yuki飯食べ隊は差を縮めることができず、N1が勝利。
N1が2試合を連取しての優勝となりました。
◇ 優勝はN高等学校、N1
白熱した試合が多く、大いに盛り上がった『STAGE:0 2021』LoL部門を制したのはN1でした。なんと、これでN1はSTAGE:0三連覇となります。
来年第4回が開催されることが発表された『STAGE:0』では、N1を脅かす存在が出てくるのか。それともN1の連覇がさらに更新されるのか。
より一層盛り上がることが予想される高校eスポーツ界や『STAGE:0』から目が離せませんね!