『荒らす』とはeスポーツの人気タイトル(種目)の一つ『ストリートファイター6』(スト6)などの格闘ゲームで使われる専門用語、俗語(スラング)です。
基本的に、セオリーではない行動や、リスクとリターンが釣り合わず意表を突くような行動を選択することを意味します!
荒らすとは
『荒らす』(荒らし)とは対戦においてピーキーな選択肢やプレイスタイルを実施することを意味します。
よくネット掲示板や配信チャットなどのコミュニティでは、「秩序を乱す行為」といった意味のネットスラングとして使用される言葉です。しかし「格闘ゲームの対戦」という限定的な状況においては少し異なる使われ方をする用語なので注意しましょう!
格ゲー特有の『荒らす』
『荒らす』は格闘ゲームコミュニティでは非常に頻繁に使われる用語ですが、実はその意味は曖昧で個人の見解によります。むしろ明確な定義を持ち合わせずに、何となくのイメージで使われる用語です。
イメージとしては「正攻法でない戦い方」が共通しています。しかし、ゲームに対する理解度が高いプレイヤー同士でも『荒らす』の定義が共有できていないほど不明確な言葉でもあるのです。
具体的には、コマ投げ、ぶっぱなし、暴れなどのハイリスクな選択肢を連発することが『荒らす』と言われやすいプレイです。「相手に対応して(攻略して)倒す」というよりも、「読み合い重視」や「相手のミスに期待する」ような行動が『荒らす』のプレー内容だと判断されがちです。
『荒らす』はよく使われる言葉でありながら、意味が定義されていない不思議な言葉ですので、前後の文脈からニュアンスを判断する必要があります。とはいえ、人によって定義も異なるため何となく理解するのがベターかもしれませんね。
荒らしプレイの例1 前ステ→昇竜
荒らしプレイの典型としては【前ステップ(ダッシュ)→無敵技(昇竜拳など)】が挙げられます。
これは「前ステップを見て相手が何らかの行動を起こす」ことを前提とした行動ですが、相手にガードされた場合大きな反撃を受ける可能性があります。そのため、リスクとリターンが釣り合わないハイリスクな行動ですが、それゆえに相手の意表を突きやすい行動ともいえます。
荒らしプレイの例2 読み合いで勝ちまくる
起き攻めや至近距離での駆け引きで連続して読み勝ち続けるようなプレイも、「荒らし」と認識されることがあります。特に、立ち回りで不利な相手に対して、距離を離さずに読み合いを仕掛け続けて勝った場合に「(試合を)荒らした」と表現されることもありますよ。
たとえば、ダウンした後に昇竜拳ぶっぱで反撃をして攻めのチャンスを掴み、そのまま起き攻めで数回読み勝って試合にも勝つようなプレイは荒らしプレイといわれます。
荒らしプレイは悪?
実力差がある相手や、立ち回りで不利な相手に対しては荒らしプレイをすることで、本来の実力差やキャラクター相性による差を覆すこともできます。また、荒らしプレイの例1で紹介したようなプレイはセオリー外のため相手の意表を突きやすく、時にはプロでさえリスキーな荒らし行動を敢えて取るようなこともあります。
総じて、荒らしプレイは決して悪いプレイではなく、一般的なプレイの範疇と言えます。ネットコミュニティで使われる「秩序を乱す行為」の荒らしと違い、必ずしも悪い行動やバッドマナーを指す言葉ではないことは覚えておきましょう。
人によっては読み合いで勝つことを不安定・不確実と捉え、荒らしプレイを嫌う人もいますが、あくまでそれは個々人の好みの問題です!