CRカップやREJECT FIGHT NIGHT(RFN)など数多のイベントが開催され盛り上がる『ストリートファイター6』(スト6)。
普段格闘ゲームを触れていない人でもストリーマーさん達の熱い対戦を見て、「自分もスト6をやってみたくなった!」と感じた方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで、今回は格闘ゲームをプレイするにあたって避けては通れない、コントローラー選びについて情報をまとめてみました!
※ゲーム機本体やゲームのアップデートにより、コントローラーの対応機種が変わる場合がございます。コントローラーが反応しない場合は、メーカー公式の情報をご覧いただいたり、アップデートをしたりする必要があります。
お手軽さならNO1!パッドコントローラー
まずゲームをプレーするデバイスとして真っ先に挙がるとすれば、十字キーとボタンで操作するパッドではないでしょうか?
プレイステーション(PS4、PS5)などゲーム機本体に付属しているので、本体を購入時にデバイスも手に入るという手軽さが魅力的でしょう!
また、価格が幅広く、昨今のゲーム機のパッドはパソコンでの使用にも対応している場合が多いので、複数機種で遊べるスト6においては非常に便利なデバイスです。
スト6で登場した「モダン」タイプの操作形態は主に4つのボタンを使用し、特にパッドでの操作を意識して作られたものと考えられます。従来の操作形態の「クラシック」タイプでもパッド愛用者は多く、特に海外のプロゲーマーに使用者が多いんですよ。
代表的なパッドコントローラーを紹介!
まず主要なパッドとしてはプレイステーション本体に付属している「デュアルショック4」(PS4)、「デュアルセンス」(PS5)が挙げられるでしょう。
プレイステーション4の標準コントローラーであるデュアルショック4から、正式にパソコンでの使用にも対応するようになっていますよ!無線でも使用できるのも他のコントローラーにはない特徴ですね。
<画像は公式HPより>
また、現在は各メーカーより格闘ゲームに特化したパッドが商品化されています!
例を上げれば、株式会社HORIより発売されている「ファイティングコマンダー」シリーズが挙げられます!
<画像は公式HPより>
格闘ゲーム用に作られたパッドは、正面に配置されるボタンが多く、右親指で押せるボタンが多いのが特徴です。
特にスト6のような6ボタン操作の格闘ゲームではボタン配置が分かりやすく、アケコンに近い感覚でボタン操作することができますよ。
ちなみに、スト6では2024年2月下旬のアップデートにより、PC版でもゲーム内のボタン表示をPS方式に切り替えられるようになります。今までは「Aが×ボタンで…」と脳内変換する必要がありましたが、今後はPS用コントローラーでも混乱しないようになりますね!
パッドコントローラーの長所・短所は?
パッドコントローラーの長所、短所は以下のようになります!
【長所】
・ゲーム機本体に同梱されているため、すぐさまゲームを始められる
・プレーするときに姿勢を保つ必要がないので、好きな体勢でゲームを遊べる
・軽く小さいので、持ち運びやすい。大会やオフライン対戦会に参加するときに便利
・常にトリガー系のボタン(LRボタン)に指をかけられるため、同時押し系のボタンを設定しておくとドライブインパクトやドライブパリィを行いやすい
【短所】
・部品交換が難しいため、メンテナンス性では他のコントローラーに劣る
・斜め入力が難しいものが多く、人によっては昇龍拳コマンドが出ないで咄嗟の対空に失敗することがある
・大会で対戦中にペアリング設定の画面が出てしまうと、失格になる恐れがある(対戦前に必ず設定確認をしましょう!)
パッドコントローラーの総合評価は?
利便性:S
小さく持ち運びやすい。保管もしやすい
価格:A
ゲーム機に付属。他のコントローラーより安価
メンテナンス性:C
パーツ交換が難しく、丸ごと買い替える必要があるため
スト6が強くなれる度:A
即座にアクセスできるボタンが多い
総合評価:S
これから格闘ゲームを始める人にオススメです!
「格闘ゲームといえばアケコン」というイメージを持っている人も多いですが、実は最近はパッドプレイヤーの方が多く、トップ層にもパッド愛用者は増えてきているんですよ。
主なパッドコントローラー製品
格闘ゲームと言えばこれ!アーケードコントローラー
格闘ゲームといえば、かつてはゲームセンターでプレーする機会が多かったゲームです!
そのため、ゲームセンターでの操作性そのままにプレーできるアーケードコントローラー(アケコン)は、古くから格闘ゲーマーに好まれるコントローラーと言えるでしょう!!
代表的なアーケードコントローラーを紹介!
アケコンの代表として、古くからゲーム機のオプションパーツを多く生産してきたメーカー、HORIのアーケードスティック「ファイティングスティックα」が第一に挙げられます!
<画像は公式HPより>
現在は海外産のデバイスメーカーQanba(クァンバ)のシェアも広がっており、ハイエンドモデルのObsidian2や、入門用の小型アーケードコントローラー、Drone2なども人気です!!
<画像は公式HPより>
<画像は公式HPより>
アーケードコントローラーの長所・短所は?
【長所】
・様々なパーツが販売されているため、自分の好みにあったパーツでカスタマイズすることができる
・部品交換をすることで、コントローラーを買い替えずとも長く使用することができる
・好きなイラストを貼り付けるなど天板のカスタマイズをして、世界に自分だけのコントローラーを作りやすい
・ストリートファイターはそもそもアーケードで遊ぶ6ボタンのゲームだったので、最初から最適に近いボタン配置でスト6をプレイできる
・ゲームセンターの格闘ゲームでの操作に慣れることがえきる
【短所】
・大きく、持ち運びしにくい(特に大会や対戦会などでは苦労することも)
・レバー操作自体に不慣れな人には、最も習熟に時間がかかるコントローラーとなる可能性がある
・スト6ではボタン数が足りなく感じる人もいる(増設にはコストや手間が掛かってしまう)
・レバーやボタンから鳴る音はかなり大きいため、同居人や隣人との騒音トラブルが発生する恐れあり
・現在アーケードコントローラー全体の価格が高騰傾向にあり、気軽に購入できるデバイスではない
・新作格闘ゲームが発売すると品薄になり、手に入れることが困難になる
アーケードコントローラーの総合評価は?
利便性:C
音や持ち運びに問題あり
価格:D
非常に高価
メンテナンス性:S
自由度が高く、長持ちさせやすい
スト6が強くなれる度:B
長らく標準とされてきたが、他のコントローラーが進化している
総合評価:B
「往年のスタンダードな環境でプレイしたい」「ゲームセンターでプレイしたい」という方にオススメです!
アケコンのボタンやレバーの配置はどの製品もほとんど同じなので、他の人のものを借りたり、ゲームセンターに行ったりしたときでも違和感なくプレイできるのは良いところですね。
主なアーケードコントローラー製品
新時代のコントローラー!レバーレスコントローラー
レバーレスコントローラー(レバレス)は、HITBOX(ヒットボックス)と呼ばれることもある、レバーの存在しないアーケードコントローラーに近い構造をしたコントローラーです!
アーケードコントローラーとの違いは、レバー操作の代わりにボタンを用いてキャラクターを操作することです!
その特殊な操作方法から入力速度に優れていると言われ、理論上は「最強を目指せるコントローラー」と呼ばれることも多いです。というのも、レバーでは右から左に入力する際は【右→中央→左】と経由する必要がありますが、レバーレスでは【右→左】と中央を経由せずに入力することができるのです。独自のコマンド入力方法も研究され、様々な動作を最速で入力することができるので、今までの格闘ゲームの常識を覆すコントローラーともいえますね。
また、格闘ゲームのプロゲーマーに使用者が増えていることで注目を集めていますよ!特に日本国内での使用者が増えていて、ウメハラ選手、ときど選手、カワノ選手、翔選手、などなどスト6で活躍するプレイヤーに愛用者が多いんです。
代表的なレバーレスコントローラーを紹介!
レバーレスコントローラーの元祖と言っても良い、HITBOXがまず挙げられます!
<画像は公式HPより>
また、レバーレスコントローラーを発売するメーカーは増加していて、たとえば2023年には大手デバイスメーカーのRazerも「KITSUNE」というレバーレスコントローラーを発売しました!
<画像は公式HPより>
大手デバイスメーカーのみならず、個人で制作されているレバーレスコントローラーもあります。国内であればFighting Dog Boardなる小型レバーレスを販売されている個人制作者さんがいらっしゃいます!
<画像はBOOTH販売ページより>
レバーレスコントローラーの長所・短所は?
【長所】
・理論上は最も素早く移動やコマンド入力が可能なため、極めれば最速の操作を正確に行うことができる
・レバー操作が苦手な人、特にFPSジャンルのゲームをキーボードで操作されていた人は比較的操作に馴染みやすい
・アーケードコントローラーと同じボタンパーツを使えることが多く、自分の好きな操作感覚にカスタマイズしやすい
・価格帯の幅が広めで、コントローラー自体のサイズやボタンの大きさも幅が広い
・個人制作のボタン数が多いモデルもあり、ドライブインパクトやドライブパリィを即座に出しやすい
【短所】
・アーケードコントローラーと同じく、ボタンの音が大きい
・元祖レバーレスコントローラーHITBOXは、現在のところプレイステーション5での操作に対応していない
・価格が高く、アーケードコントローラーと同等かそれ以上の4~5万円が相場(ただし個人制作のものには安価なものもある)
・独自の入力テクニックを使う必要があり、それを調べて練習しておかないと強みを引き出しにくい
・一部のコントローラーは、基盤に改造を施さないとスト6の大会に参加できない場合がある
レバーレスコントローラーの総合評価は?
利便性:B
薄型のものもあり、保管や持ち運びがしやすい。ボタン音が出てしまう
価格:A~D
探せば個人制作の安価なものもあるが、大手メーカー品は高め
メンテナンス性:S
アーケードコントローラーに匹敵するメンテナンス性
スト6が強くなれる度:S
理論上最速の入力速度を備え、潜在的なスペックは最高クラス
総合評価:A
上を目指すなら間違いなくオススメできるコントローラーです!
しかし、他のゲームで使いにくく、また他のコントローラーに移行するときにも苦労するかもしれません……。また、必殺技コマンドの特殊な入力方法を覚える必要もあるため、レバーレスに特化した練習や知識が必要になってきてしまうので、購入する前には覚悟が必要かも!?
主なレバーレスコントローラー
・Fighting Dog Board -Shiba- Rev2
実は古の格闘ゲーマーも使ってた!?キーボード
最後に紹介するのは、パソコンで使われるキーボードです!
「え、なんで?」と思われるかもしれませんが、実は昔の格闘ゲーマーからは意外と馴染みのあるデバイスだったりします。
というのも、PC同人ゲームから始まった格闘ゲーム『メルティブラッド』は当時はパソコンでしか遊べず、キーボード操作で格闘ゲームを行っていたプレイヤーも少なくなかったのです。当時はPC対応のコントローラーは少なかったからこそですね。
代表的なキーボードを紹介!
格闘ゲームに特化したキーボードというのは存在しないため、ここでは現在のゲーミングキーボードを2つ紹介します!
1つ目は、有名ゲーミングデバイスメーカーRazerのBlackwidow V4です。
<画像は公式HPより>
2つ目は、Razerと並んで有名なデバイスメーカーLogicoolのG813!実は筆者が愛用しているゲーミングキーボードです。
<画像は公式HPより>
キーボードの長所・短所は?
【長所】
・パソコンを持っていれば即座に使えて、Steam版スト6を購入するだけで基本的に初期費用が掛からない
・操作感覚はレバーレスコントローラーに近く、コマンド入力の速さはトップクラス
・デバイスの中でも最も価格帯が幅広いデバイスなので、お財布事情に合わせて選びやすい
・ボタン数が最多のため、ボタンの増設費用を考えなくても好きなボタン配置でプレーできる
【短所】
・ゲーミングキーボードで無い限り、同時押しを認識するキーの数に制限が多い。レバーレスと同じようなボタン同時押しを多用したコマンド入力が出来ない可能性が高い
・PC以外の家庭用ゲーム機では使用できないことが多い
・執筆時点ではSteam版スト6において、キーボードは1P側でしか認識せず、2つ同時に使用することができない(キーボード同士での対戦ができない)。また、大会で2P側で操作するよう指示されてもできない
・キーのサイズが小さいため、誤操作や暴発をしやすい
キーボードの総合評価は?
利便性:C
軽いですが、それなりに大きい。また、膝の上に置いての操作は安定せず、オフライン対戦会や大会には不向き
価格の良さ:S
数千円のものから数万円のものまである
メンテナンス性:B
スイッチ式であればメンテナンス自体は簡単だが、メンブレンタイプだとかなり難しい
スト6が強くなれる度:C
理論上はレバーレスに並ぶ操作速度だが、実際には誤操作が置きやすい
総合評価:C
レバーレスに操作感覚が近いため、レバーレス購入前に自分に適しているかお試しで使うのにはオススメです。
しかし、使える環境が限られるため大会や対戦会で使用できないことも多く、格闘ゲームを極めるのにはあまり向いていないかもしれません。
主なキーボード
終わりに
いかがだったでしょうか?
今回はそれぞれのコントローラーをスト6での使用に焦点を絞ってお伝えいたしました。他のゲームで使用することも考えると、評価基準も大きく変わって来るかと思います!
スト6では様々なデバイスで活躍されているプレイヤーさんがたくさんいます。それぞれ優れている点がありますので、ご自身にあったコントローラーを選んでみましょう!!