8月15日に行われたSTAGE:0決勝大会リーグ・オブ・レジェンド(以下:LoL)部門。今大会で見られる高校生の試合も残り1タイトルとなった。
LoL部門でのエントリー総数は49校、60チーム、334名。
決勝大会では全国各ブロックから勝ち残った8校が同時に試合を行い、ステージアリーナでは札幌新陽高等学校とルネサンス大阪高等学校が対戦した。それ以外3つの試合はバックステージで行われ、同時ライブ配信され、多くの人に視聴されていた。
決勝戦までは1試合ずつ勝ち抜きで進められ、決勝戦のみ2本先取というルールで行われた。
アリーナで行われた2チームの勝敗が決した頃、続々と他チームの状況が発表される中、唯一試合続行中で白熱したプレイを見せていたのが、朋優学院高等学校と岡山県共生高等学校(以下、岡山共生)だった。
アリーナでゲーム時間30分頃からの戦況を応援席全員が見守る。強気な岡山共生の猛攻と粘りの守りを見せた朋優学院で接戦が繰り広げられたが、勝利を制したのは岡山共生であった。
準決勝の2戦も盛り上がりを見せたが、勝ち上がった学校法人角川ドワンゴ学園N高等学校(以下、N高)と岡山共生が圧倒的な強さを見せつけ決勝にコマを進めた。
最終決戦を前に、岡山共生の赤バフ選手はN高の選手は何人かは仲が良いとコメント。
ただ、N高サイドからすると2019年年始に行われた「第1回 全国高校eスポーツ選手権」の準決勝でぶつかり敗退した相手という因縁がある。
N高としては岡山共生へリベンジする絶好の機会ということだろう。
この日一番の盛り上がりを見せた2校の激戦はまさに一進一退だった。
1試合目はN高が制したものの、特に2試合目、プレイヤー同士のぶつかり合いが色濃く現れた。
プロでもなかなか無いと実況を唸らせ会場を一気に沸いたのが、N高サイドのバロンスティールというプレイ。
バロンというのはゲーム盤面上に現れるキャラクターで、倒すと生存しているすべての味方を後押しする強力な効果を発揮する。このバロンを岡山共生が倒した瞬間、N高のvandolp選手が後方の見えない所からベストタイミングで横取りしたのだ。
逆転に次ぐ逆転により、両校ともプレイしながら声を出しつつヒートアップ。2試合目は岡山共生が勝利したが、3試合目をN高が勝ち取り、遂に優勝が決まった。
勝利が決まった瞬間N高チームの「かまぼこ」ことwhite and pink選手をはじめ皆涙を流し喜びを分かち合っていた。
最後までどう転ぶかわからない試合運びで、両校とも緊張感の高まりは想像以上のものだったと思われる。
優勝賞品:「LCK 2020 Spring Spilit」観戦ツアー招待 「Gen.G」本部への特別招待+「Gen.G」所属選手・ストリーマーとの親善試合権
LoLの開発会社ライアットゲームズから1名につき50,000RP(ライアットポイント)が進呈
準優勝:ライアットゲームズから1名につき30,000RP
【ベスト4】 ルネサンス大阪高等学校/松本工業高等学校 ベスト4のチームにはライアットゲームズから1名につき10,000RP
大会での様相を見たときに、プロチームに通用するスキルを持つプレイヤーに押し上げられて勝ち登るチームもいれば、ゲームを初めて間もないプレイヤー同士でも決勝まで残れるチームもいる。
全く想像できない番狂わせだってありえるのが高校生eスポーツ甲子園の醍醐味なのではないだろうか。
STAGE:0は来夏に第2回目の開催を発表している。
今回参加した学校の中には、優勝チームの面々が現在3年生という理由で次は参加できないプレイヤーも多くおり、来年はその後輩たちが切磋琢磨して頂を目指すのだと思うと、今後がとても楽しみなのは私だけではないだろう。