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「eスポーツを全国の教育現場に」全国高等学校eスポーツ連盟【JHSEF】が発足!北米教育eスポーツ連盟と活動連携

全国高校eスポーツ選手権を開催し取り組みを進めている(株)毎日新聞社と(株)サードウェーブが、11月1日に一般社団法人を設立し事業開始を発表!

それに伴い北米教育eスポーツ連盟との活動連携の合意がなされる記者発表会が、2019年11月7日東京秋葉原で行われました。

一般社団法人全国高等学校eスポーツ連盟(Japan High School Esports Federation)略称をJHSEF。ジェセフと読みます。

理事長には尚美学園理事長で、尚美学園大学大学長の久保公人氏(元文科省スポーツ・青少年局長)が就任。教育関係の各方面や諸団体、公的機関、企業とも手を携え高校生の課外活動としての「eスポーツ」を支援していく方針だということです。

キーワードは「ユニバーサルスポーツ」

理事長の久保氏は「性別、障害の有無、身体的能力など格差や違いを乗り越え、多くの人が公平な環境で挑戦できる。それがeスポーツ最大の魅力。また、eスポーツを通して戦略的思考や経験が得られること、チームメンバーとのローカルだけでなくグローバルなコミュニケーションを得られるものと考えている。」と伝えています。

医学的見地から高校生eスポーツをサポート

組織体制としては「広報・普及部」「教育・医科学部」「競技部」と3つのセクションで具体的な活動を行っていく予定。

興味深いのは、本組織の心臓部とも言われる「教育・医科学部」!

スポーツドクターの権威である理事の朝本氏(牧田総合病院/脳神経外科 脊椎脊髄センター部長)による「医学的見地からサポートしたい。」という言葉にもあるように、eスポーツの観点から見るゲーム障害やゲーム依存症といったネガティブに捉えられがちな課題に対しても、スポーツチームのトップチームに携わる専門性の高いドクターと一緒に問題を蓄積・構築し正面から向き合っていく覚悟を感じられます。

良いプレイヤーになる教育を

北米教育eスポーツ連盟 Kevin T. Brown(ケビンブラウン)氏。副教育最高責任者 兼 倶楽部活性化上級役員

3年前から試験的に始まったというNASEF(北米教育eスポーツ連盟)は急速に成長拡大を遂げ、現在までに米国42州 450校 500チーム以上が加盟しているそう!そして初年度からチーム対抗の「リーグ・オブ・レジェンド」のトーナメントを精力的に行っています。
かなり規模が大きいですね~!!

NASEFは大学とも提携しビデオゲームの脳に与える影響について科学的研究を行っているということ。

©2019 North America Scholastic Esports Federation

これまでにNASEFで培われた学術研究の成果として伝えられた内容では、NASEFでのプレイシーズンが終了した後に加盟チームの生徒たちに聞き取りを行ってったというもの。

ケビンブラウン氏「eスポーツはコンピューターを使ったものなので、科学的調査や分析、あるいは数学的な問題解決推論、知識の応用の部分に対して反応が大きいと思っていたところ、実は驚くべきところ母国語が英語ではない参加者が英語が上達したという反応がありました。また、一番大きい反応が会った部分が"社会的感情学習"の部分。もちろんeスポーツである以上、様々な他者との協力というものが必要とは思っていましたが、これほどまでとは想像していませんでした。チームを組むことで感情面の抑制や協力の部分が顕著に出たのです。」

『他者のために協力関係を築くことができる』これが、『若者の感情的な成長にとってeスポーツが良いものである』という示唆であると捉えていると話しました。

高校生世代のeスポーツ支援にあたって、先達であるNASEFのもつ教育支援の仕組みをどのように取り入れる形となるのか‥。JHSEFの今後に注目です!

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